フェデラー“格差対決”制したけど…敗戦ウィリスに大きな拍手

[ 2016年7月1日 05:30 ]

健闘を称え合うフェデラー(右)とウィリス(AP)

ウィンブルドン選手権第3日、男子シングルス2回戦

(6月29日 オールイングランド・クラブ)
 29日の第3日に行われた男子シングルス2回戦で、第3シードで世界ランキング3位のロジャー・フェデラー(34=スイス)と同772位のマーカス・ウィリス(25=英国)の注目の一戦が実現。4大大会通算17勝のフェデラーが6―0、6―3、6―4で勝利して3回戦に駒を進めた。

 究極の格差対決はあっさりと決着が付いた。生涯獲得賞金が1億ドル(約103億円)に迫るフェデラーに対し、ウィリスの今季獲得賞金はシングルスとダブルスを合わせても356ドル(約3万7000円)。片や元世界王者、片や時給30ポンド(約4100円)で子供を指導するコーチという対照的な2人の対決は、フェデラーが貫禄勝ちを収めたものの、送られた拍手の大きさは敗者が上回った。「一生忘れない。全てが素晴らしい経験だった」とウィリス。挑戦を後押ししコートサイドで見守った歯科医の恋人ジェニー・ベートさんも「超興奮したわ」とまくし立てた。

 試合は全英の注目を集め、テレビ各局や全国紙が特集を組んだ。ロブショットでポイントを奪った場面では両手を広げてスタンドの拍手を要求した25歳は「やっぱりテニスが好き。まだ挑戦したい」と夢心地でコートを去った。

続きを表示

2016年7月1日のニュース