錦織 逆転勝ちで3回戦進出!センターコート初勝利

[ 2016年7月1日 05:30 ]

3回戦進出を決め、左手を挙げて声援に応える錦織(AP)

ウィンブルドン選手権第4日、男子シングルス2回戦 錦織4―6、6―4、6―4、6―2ベネトー

(6月30日 オールイングランド・クラブ)
 雨天のため1日順延で行われた男子シングルス2回戦で、第5シードで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は同547位のジュリアン・ベネトー(フランス)を4―6、6―4、6―4、6―2の逆転で下し、2年ぶり4度目の3回戦進出を決めた。錦織がセンターコートに立つのは、10年の1回戦のナダル戦以来2度目(12年ロンドン五輪を除く)で勝つのは初めて。左脇腹痛の不安を技術の高さでカバーした。

 状態が100%ではないのは明らかだった。それでも、我慢の展開から流れを取り戻し最後は底力を見せつけた。

 「後半は特にいいテニスができてきた。第1セットは相手のプレーが良く、ワンチャンスを取られたが、そこから(自分の)いいプレーが戻ってきた」。勝負どころでギアが上がらず互いのサービスゲームをキープし合って迎えた第1セットの第10ゲームをブレークされ、このセットを落とした。初めてブレークチャンスを迎えた第2セットの第7ゲームをようやくブレークして6―4でセットを奪い返したが、表情は険しいまま。それでも、ストローク戦に持ち込んで徐々にペースを握り第3、4セットを連取。記念すべきセンターコート初勝利を挙げた。

 試合開始2時間前に行った練習コートでのウオーミングアップでは、力の入れ具合は100%とは程遠かった。それでも「2日休めたことはラッキーだった」と中2日空いたのは文字通り恵みの雨となった。

 昨年は試合直前に棄権を決断した2回戦のコートに立った。相手も度重なるケガの影響で世界547位とランキングを落としているものの、過去には25位を記録した実力者。得意とするストローク戦に持ち込んで勝利した意味は大きい。

 4大大会で唯一8強入りのない鬼門で、2つ目の関門を突破した。次の相手は世界ランク42位のクズネツォフ。「芝が好きな選手なので対策を練って、頑張りたい」。たとえ不安を抱えようとも最高の舞台から簡単に引き下がるつもりはない。

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