稀勢の里 綱獲りへノルマ明確!14勝V、3横綱撃破

[ 2016年5月7日 08:40 ]

擦り足の稽古をする稀勢の里

 日本相撲協会は6日、大相撲夏場所(8日初日、両国国技館)の取組編成会議を開き、春場所で13勝を挙げた大関・稀勢の里(29=田子ノ浦部屋)は初日に平幕・妙義龍(29=境川部屋)、2日目に新関脇・琴勇輝(25=佐渡ケ嶽部屋)と対戦することになった。ハイレベルの優勝なら横綱昇進の可能性があるとされている稀勢の里に関して、二所ノ関審判部長(元大関・若嶋津)は14勝以上での優勝などを昇進の条件に挙げた。

 春場所で優勝した白鵬に1差の13勝を挙げた稀勢の里については、八角理事長(元横綱・北勝海)、伊勢ケ浜前審判部長(元横綱・旭富士)とも夏場所の成績次第で横綱昇進の可能性があるという見解を示していた。春場所後に新審判部長となった二所ノ関親方が求める昇進条件も、ハイレベル。取組編成会議終了後に「まずは千秋楽までついていけるか。14勝か全勝での優勝。3横綱を倒せば無条件」と明確な数字を口にした。審判部の友綱副部長(元関脇・魁輝)は「横綱3人との対戦が一番大事。もちろん優勝が条件」と話した。

 第63代横綱の旭富士以降は連続優勝が横綱昇進の条件となっていたが、第71代・鶴竜は大関だった14年初場所で14勝の白鵬との決定戦で敗れたものの、続く夏場所で14勝1敗の初優勝を飾って場所後に昇進した。亡くなった第59代横綱・隆の里の先代師匠は13勝を挙げた翌場所に14勝で優勝(2度目)を果たして83年秋場所で新横綱となった。稀勢の里が14勝以上の優勝なら、亡き師匠と同じ歩みで最高位への道が開けることになる。

 稀勢の里はこの日、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で相撲は取らずに四股やすり足などで調整した。二所ノ関審判部長が示した見解を報道陣から伝え聞くと「頑張る。一日一日やっていくだけ。毎日が千秋楽という感じだ」と表情を引き締めた。29歳最後の場所となる稀勢の里の綱獲りがいよいよスタートする。

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2016年5月7日のニュース