WADA委員長、薬物問題でロシア陸上界以外にも調査拡大へ 

[ 2016年3月14日 21:26 ]

 世界反ドーピング機関(WADA)のリーディー委員長は14日、スイスのローザンヌで記者会見し、ロシア陸上界の組織的なドーピング問題を踏まえ、他競技にも調査の拡大を検討する考えを明らかにした。ロシア陸上界の腐敗を暴いた調査報告書の内容に対し、WADAの選手委員会から「不満足」として他競技や他国にも調査を広げる要望が出ていた。

 リーディー委員長は同日のシンポジウムで、今後は内部告発者の立場を保護するシステムを強化する方針も示し、選手やコーチから情報提供を受け付ける支援態勢を求めた。「スポーツ界の信頼は地に落ちた。選手やコーチたちは目覚めなければならない」と意識改革の必要性を強調した。

 ロシアの薬物問題をめぐっては女子中距離の元ロシア代表ユーリア・ステパノワの内部告発が端緒となり、夫とともに政治亡命を求めている。国際陸連は同選手をリオデジャネイロ五輪や国際大会に特例で出場させることも検討している。(共同)

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2016年3月14日のニュース