真夕 3年ぶり5勝目!師匠岡本綾子から独立後初の美酒

[ 2015年8月24日 05:30 ]

18番、優勝を決めた服部は一ノ瀬(左)と抱き合う

女子ゴルフツアー CATレディース最終日

(8月23日 神奈川県箱根町 大箱根カントリークラブ=6701ヤード、パー73)
 服部真夕(27=LIXIL)が3年ぶりの優勝を飾った。首位に1打差の2位で出た服部は5バーディー、1ボギーの69で回り、通算14アンダーと伸ばして逆転で12年アース・モンダミン・カップ以来のツアー通算5勝目を挙げた。師匠の岡本綾子(64)から独り立ちしてから初めての勝利で復活を印象付けた。
【最終R成績】

 ウイニングパットは3メートル。カップに収めた服部の顔に涙はなかった。「もう一度優勝することができた。夢みたい。やり遂げた感が凄くあったから涙より達成感が出た」

 2位で出て1、2番の連続バーディーで単独首位に立ったが「追う立場のような気持ちでプレーした」。9番で25メートルの下りのバーディートライが4メートルオーバーしたが、パーパットをねじ込んで切り抜けると、後半は余裕を持って逃げ切った。

 3年ぶりの5勝目だが「勝てない3年より去年から今年前半の方が長く感じた」という。昨季終盤からショットが右に曲がり始めた。今季は2戦目から9戦連続予選落ち。復調のきっかけは5月のほけんの窓口レディースの練習場で見つけた。

 アドレスをキャディーに見てもらい「(150ヤード先の標的に)1ピン(2・5メートル)以上右を向いていた」ことが分かった。もともと足はクローズで肩と腰がオープンになる癖があるが、スクエアに合わせるよう意識するとショットが改善。10戦ぶりに予選を通った。

 2年前からアプローチの「軽いイップス」を患う。アプローチの場面で脈拍が速くなり「どうすればいいか分からなくなる」。だが、ショットが復調したことで「ショットでカバーすればいい。アプローチはいつ治るか分からないけど、お付き合いしながらやっていく」と気が楽になった。

 初の内弟子として指導を受けてきた岡本綾子から独立したのも5月だ。「岡本さんに甘えて自分で考えることをしていなかった。自分一人で考えてやっていこうと思った」。師匠に電話で意思を伝えると「頑張って」と背中を押された。スランプを抜け出せたのは一人で考える力がついた証だろう。「いろんな部分で心配をかけてしまったけど、こういうふうに結果を残せたので岡本さんには感謝を伝えたい」と恩師への謝意を口にした。

 「ずっと(シーズン)複数回優勝を目標にやってきた。その目標は達成したい」。経験のないシーズン2勝目が次の標的になる。

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