14歳アマ山口すず夏 全米女子OP切符!日本女子最年少メジャー

[ 2015年6月16日 05:30 ]

全米女子オープン選手権の出場権を獲得しスコアボードを指す山口

全米女子オープン日本地区最終予選

(6月15日 兵庫県神戸市 有馬ロイヤルゴルフクラブ ロイヤルコース=6409ヤード、パー72/ノーブルコース=6343ヤード、パー72)
 中学3年が初メジャー切符をつかんだ。36ホールのストロークプレーで争い、山口すず夏(神奈川・鵜野森中)が69、66の通算9アンダーで2位に入り出場権をつかんだ。7月9日からの本大会(ペンシルベニア州・ランカスターCC)には14歳341日で出場。日本ゴルフ協会(JGA)の調べでは日本人女子の海外メジャー最年少出場記録になる。通算12アンダーでトップの鈴木愛(21=セールスフォース)ら 上位6人が突破した。

 若年齢化が当たり前となった女子ゴルフ界で、新たにインパクト十分な出来事が起こった。2000年生まれの中学3年生・山口が全米女子オープンの出場権を手にした。本大会の初日は14歳341日で迎える。過去には12年の光永輪子が15歳325日、昨年の橋本千里は16歳56日で出場しているが、それらを抜いて日本人女子では最年少メジャー出場となる。

 「全体的に調子は良かった。体力を消耗すると体が開きやすいので、それを気を付けました」

 歴史的な一日は午前3時起床で始まった。第1組の同6時30分にロイヤルコースをスタート。この試合で初めて使うピン型パットがいきなりさえ、10、11番で連続バーディーを奪った。第1ラウンドを4バーディー、1ボギーの69で終えると、距離が66ヤード短くなった第2ラウンドのノーブルコースは持ち味の「攻めのゴルフ」がかみ合った。

 5つ伸ばして迎えた後半16番は1、2打目をミスしながら、残り130ヤードの第3打を9Iでピンそば20センチにピタリ。楽々バーディーを奪って14番のボギーを帳消しにするとともに、スコアを通算9アンダーに伸ばした。ここで突破を確信した。

 ハワイで受験した昨年は「体力不足と芝の違いで全く駄目だった」と落選したが、今年は第2ラウンドで7バーディー、1ボギーの自己ベストタイとなる66をマーク。昨秋からアイススケートを習い「ストレッチをするようになり足首が柔らかくなった」ということも成長の一因になった。日本で初めて開催した昨年の橋本千里に続き、2年連続でアマが1枠を手にした。

 「うれしいけど、これに満足しないようにしたい。向こうでは一番の目標は予選通過だけど自分のゴルフをしたいです」

 中学1年の時に中嶋常幸が主宰するジュニア・アカデミーで精神面の大切さを学んだ。偉大な“師匠”のように、日本を代表する選手になることが目標だ。「東京五輪で金メダルを獲りたい。そのためには世界ランキングを上げないと出られない。20歳までに賞金女王になりたいです」。プロの試合でもジュニアの大会でも目立った成績がない新星が、大きな夢への第一歩をしるした。

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