さくら9バーディー自己ベストタイ63!一気に首位浮上

[ 2013年10月27日 06:00 ]

横峯さくらはホールアウトしイ・ボミ(左)と笑顔で抱き合う

女子ゴルフツアーNOBUTA GROUP マスターズGCレディース第2日

(10月26日 兵庫県三木市マスターズゴルフ倶楽部=6445ヤード、パー72)
 7位で出た横峯さくら(27=エプソン)がボギーなしの9バーディーで自己ベストタイ&大会コースレコードの63をマークし、通算9アンダーで2位に5打差をつけて首位に浮上した。逆転女王へ向け、10年に続く大会制覇を目指す。上田桃子(27=フリー)は師匠的存在である男子プロ谷口徹(45=フリー)の活躍を励みに70でまとめ、通算5アンダーの5位に踏みとどまった。大会は54ホールの短縮競技になり、賞金加算は75%になっている。
【第2R成績】

 1人だけ、異次元のゴルフだった。最終18番で5メートルのスライスラインを決め、9つ目のバーディーを奪った。スコアは、この日の平均ストローク(73・4910)より10打も良い63。しかも、ボギーなし。台風余波の不規則な強風も、横峯には影響がなかった。大会レコードを1打塗り替え、自己ベストタイ記録をマークした。

 「自己ベストを更新したのかと思っていたけど、(以前に)出ていたんですね」。2年前のミズノクラシック第2Rで出した63を忘れていたのは、当時と精神面が違うからか。ミスをしてイライラしたのは過去のことのように、ティーショットがラフに入っても落ち着いていた。「打てるところにあったり、ライが良ければOK」との心の切り替えが第2打以降につながっている。チャンスにつけると、それをことごとく決めた。4番で5メートル、7番で10メートルを沈めるなど前半で4つ伸ばすと、後半もパットがさえ14番からの3連続を含む5バーディーを奪った。

 8月から初めてメンタルトレーナーを雇った。プロサッカー選手としてスペインなどでプレーし、なでしこリーグの千葉などを指導する森川陽太郎氏(32)のアドバイスを受けたことで「自分を過剰に評価していたんだ」と、思い通りにいかなかった結果に対して寛容になった。朝の練習場での状態に60点、30点というふうに点数を付け、試合でその点数以上の出来を望まないことを心掛ける。「きょうの朝はあまり高い点数ではなかったので、このスコアになったと思う」。高望みする自分を捨てたことが2位に5打差の独走につながった。

 現在、賞金ランク2位。今季3勝目となる通算21勝目を挙げれば、優勝賞金の75%(1890万円)が加算され2170万円ある賞金ランク首位の森田との差を詰められる。逆転女王へ視界が広がるが、「優勝してから次の考えが出てくる。まずは優勝したい」と仮定の話は一切しなかった。昨年は最終日を3打差の首位で迎えながらプレーオフでキム・ソヒに敗れた。だが、1年たった今、心の強さを手に入れた。もう同じ失敗はしない。

 ≪キンクミのコースレコードを更新≫これまでの大会コースレコードは昨年の第2Rで金田久美子が出した64。横峯はこれを1つ更新。54ホールのトーナメントレコードは04年の宮里藍、昨年のキム・ソヒ、横峯さくら、吉田弓美子の11アンダー、205。横峯にはこちらの更新にも期待がかかる。

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2013年10月27日のニュース