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錦織 ブーイングなんの!日本男子75年ぶり16強

[ 2013年6月2日 06:00 ]

テニスの全仏オープンで4回戦進出を決め、ガッツポーズする錦織

全仏オープン第7日 

(6月1日 パリ・ローランギャロス)
 完全アウェーをはねのけて16強入りを決めた。男子シングルス3回戦で、世界ランキング15位で第13シードの錦織圭(23=日清食品)は同26位で第24シードのブノワ・ペア(24=フランス)と対戦。地元の大声援を受ける相手にペースを乱されながらも6―3、6―7、6―4、6―1で粘り勝った。全仏での日本男子としては1938年の中野文照以来、75年ぶりとなるベスト16入りを果たした。

 外国人記者から質問された錦織がきょとんとした顔になった。「ナカノフミテルって知ってるか?」。日本男子の16強入りは中野以来75年ぶり。両親が産まれるよりもずっと昔の出来事に「歴史には詳しくないので」と照れ笑いした後「新しい歴史をつくれてうれしい」と胸を張って答えた。

 「あそこまでブーイングがあったり、騒がれるのは初めて」という異様なアウェーの雰囲気を乗り越えた。場内の空気が一変したのは第2セットの第10ゲーム。セットポイントを握られた場面で、試合中にアドバイスを受けることを禁じたコーチング違反で相手にペナルティーが与えられた。スコアはジュースに戻り、ペアは猛抗議、観客も大ブーイング。ここから相手への地元の声援は一層増幅した。

 思わぬペナルティー同様に、お互いのプレーも荒れていた。激情型のペアは巧みなドロップショットを見せる一方で、ダブルフォールトを連発し、ラケットを叩き折った。錦織もお付き合いするように単純なミスを重ねた。「両者とも100%じゃなかった。でも、こういう試合を積むことで確実に強くなる」。ペアが苦手のフォアの精度が落ちたと見るやそこにボールを集め、相手の弱点を突いて泥臭く勝った。

 左脇腹に不安を抱える錦織にとって、体力的に負担の大きいクレーの戦いは常にケガと隣り合わせだ。今回の欧州遠征ではトレーナーを2人帯同し症状の悪化に細心の注意を払い、体への負担を軽減するためにガットの張り方も変えた。そうした工夫も16強より先へと進むため。「ひとまずホッとしたけど、まだまだ通過点」。喜びはつかの間。厳しいグランドスラムの戦いは、まだここからが本番だ。

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