仙台でも五輪パレード!吉田、室伏らに4万8千人歓声

[ 2012年12月2日 17:59 ]

被災地の小学校から招待された児童とパレードに参加し、沿道に集まった市民に手を振る、レスリング女子金メダルの吉田沙保里選手(中央)

 ロンドン五輪とパラリンピックの日本代表選手のパレードが2日、東日本大震災の被災地、仙台市で行われた。レスリング女子金メダルの吉田沙保里選手や重量挙げ女子銀メダルの三宅宏実選手、陸上男子ハンマー投げ銅メダルの室伏広治選手ら約40人の選手が参加。寒空の下、沿道には市民約4万8千人が詰め掛けた。

 選手たちは赤いコート姿で1列に並び、JR仙台駅近くの約470メートルのコースを、笑顔で手を振りながらゆっくりと行進。市民らは「ありがとう」「おめでとう」と小旗を振りながら大歓声を送った。

 宮城県多賀城市の主婦宮沢乃里子さん(53)は、息子がフェンシングのフルーレ団体で銀メダルを獲得した淡路卓選手と一緒にプレーしたことがあるといい「家族全員で応援していた。間近で見ることができてうれしい」と興奮気味。

 沿道で美容室を経営する羽曽部剛さん(60)は店からパレードを眺め、震災直後の日々を思い出した。津波で多くの美容師仲間が被災。店はガスが止まったため電気ポットでお湯を沸かし、風呂に入れない客をシャンプーした。「パレードを生で見て感激した。明日に向かって頑張ろうという気持ちになれた」

 青森県出身の女子レスリング金メダル小原日登美選手は「東北が早く復興して笑顔が戻ってほしいという思いで歩いた」と話し、パラリンピック競泳女子100メートル背泳ぎ(視覚障害)金メダルの秋山里奈選手は「沿道の温かい言葉に元気をもらった」と感動していた。

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2012年12月2日のニュース