米ツアーでもパー5男 遼くん持ち味発揮で手応え

[ 2012年3月24日 06:00 ]

予選一日目。16番、イーグルパットを沈め、右拳を固める石川遼

USPGAツアー アーノルド・パーマー招待第1日

(3月22日 米フロリダ州オーランド ベイヒル・クラブ&ロッジ=7419ヤード、パー72)
 石川遼(20=パナソニック)は1オーバーの73で回り、首位と7打差の38位発進となった。インスタートの序盤でもたついたが、16番パー5で会心のイーグル。4番でもバーディーを奪っており、4つのパー5で3アンダー。パー5でスコアを伸ばす自身のスタイルを、米ツアーでも発揮し始めた。メジャー初戦マスターズ(4月5~8日、米ジョージア州オーガスタ)に向けても確かな手応えを得た。タイガー・ウッズ(36=米国)が3アンダーの69で4位と好発進した。

 順位はそこそこ。ショットは良かったり悪かったり。パットはいまひとつ振るわない。そんな18ホールでも「久々にプレーしていて楽しかった。先週よりも手応えがある。遠慮せずに戦えている」と石川は自信にあふれた言葉を並べた。

 その根拠がイーグルにつながった前半16番パー5の2打目だった。フェアウエーから残り217ヤード。グリーン左側には池が口を開けて待っている。3Iでスライスをかけて狙うか、4Iで右から攻めるか。迷った末に池のリスクを避けて4Iでピン右7メートルに2オン。この時点で2オーバーだったのが、起死回生のイーグルとなった。

 「2オーバーまでスコアを落としていた状況でよく打てた。去年は絶対に打てなかった」と冷静な状況判断と1年間の成長に満足感を覚えた。

 米ツアーでのイーグル数は09年が0、10年が1、昨年が2つ止まり。それが今季は出場7試合目で早くも自己記録更新となる3つ目。「このコースやメジャーでは1打目、2打目でほぼ100%の球が打てて初めてチャンスになる」。マスターズ前の最後の実戦機会。難コースで得たイーグルは再来週のオーガスタにもつながるプレーになった。

 後半はOBによるダブルボギーなど出だしでつまずいたが、ここも4番パー5のバーディーで流れをせき止めた。「パー5でチャンスにつけられているし、難しいコースの中で決して悪いプレーではない」。昨年の日本ツアーではパー5の累計スコアが通算126アンダーで1位。それ以前も毎年トップ3に入っており、パー5で流れをつくる石川らしいゴルフが米ツアーでも少しずつできてきた。予選通過、そして上位進出を目指す2日目も、パー5の出来が浮沈を左右しそうだ。

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2012年3月24日のニュース