藤本麻子が逆転で初V「さくらちゃんに勝ててうれしい」

[ 2011年11月14日 06:00 ]

<伊藤園レディース最終日>ツアー初優勝を決めた藤本麻子(右)はキャディーと抱き合って喜び、酒井美紀(左端)も祝福する

女子ゴルフツアー伊藤園レディース最終日

(11月13日 千葉・グレートアイランド倶楽部=6607ヤード、パー72)
 首位に2打差の4位から出たプロ3年目の藤本麻子(21=フリー)が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算10アンダーの206でツアー初優勝を飾った。1打差の2位に馬場ゆかり(28=ビックカメラ)が入り、一時単独首位に立った横峯さくら(25=エプソン)は18番でダブルボギーを叩き、通算8アンダーの3位に終わった。
【最終R成績】

 グリーンサイドで最終組のプレーを見届けて優勝を確認すると、藤本は目頭を押さえた。プロ3年目でのツアー初勝利。表彰式では「長かったです。最後は手が震えながら打ちました。アマ時代から大好きだった(横峯)さくらちゃんに勝ててうれしい」と涙をこぼした。

 15番を終えて同組の横峯が単独首位。そこから猛追が始まった。16番で5メートルのバーディーパットを沈めて1打差とすると「もう行くしかない」と攻めに転じた。17番パー3は5Wで6メートルにつけ、これも沈めて一気に並んだ。18番パー4の第2打は、先に打った横峯がグリーン左の池に入れた。「自分も池が怖くなった」というものの、ピン右15メートルにきっちり乗せてパーセーブ。横峯がダブルボギーを叩いたことで、優勝が転がり込んできた。

 ジュニア時代から多くのタイトルを手にし、岡山・作陽高時代の08年にはマンシングウェア東海で5位に入った。09年には日本女子アマを制し、プロテストに一発合格。LPGA新人戦にも優勝するなど活躍が期待されていた。だが、フル出場した昨年はシード権を得たが2位が最高。今季も富士通の3位が最高で、同年代の森田理香子や金田久美子に初優勝で先を越された。「アマでは大会にピークを持っていけたが、プロのハードな日程、移動などに苦しんだ」という。それだけに優勝の味は格別だった。

 将来の目標として米ツアー挑戦を掲げている。「もっと勉強して、よしって思えたら行きます」。初優勝でステップアップの視界も開けてきた。

 ◆藤本 麻子(ふじもと・あさこ)1990年(平2)5月28日、岡山県津山市生まれの21歳。10歳でクラブを握り、津山東中時代に中国ジュニア、中国選手権で優勝。作陽高卒業後の09年に日本女子アマ優勝。同年のプロテストで一発合格し、同期に甲田良美、竹村真琴がいる。1メートル64、59キロ。血液型A。

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