藤田 日本人最年長41歳初マスターズ!

[ 2010年12月21日 06:00 ]

マスターズ出場権を獲得した藤田寛之

 男子ゴルフの今年の最終世界ランキングが20日に発表され、石川遼(19=パナソニック)は36位、池田勇太(25=日清食品)は41位、藤田寛之(41=葛城GC)は48位となり、同50位以内に与えられるマスターズ(来年4月7日開幕、米ジョージア州、オーガスタ・ナショナルGC)の出場権を獲得した。前週49位とボーダーラインにいた藤田は1つ順位を上げ、73年のツアー制度施行後は日本人最年長記録となる41歳9カ月でのマスターズ初出場となった。

 吉報が届いても藤田はどう喜んでいいか戸惑っていた。「実感はまだ湧かないですね。本当に招待状が来るのかなというのが正直なところ」。周囲からは祝福のメールも届いたが、憧れの舞台だからこそ、にわかには喜びきれなかった。

 藤田にとって残された最後のメジャーがマスターズだった。全英オープン、全米プロに続いて今年は念願だった全米オープンに初出場。「次に何があるの?と考えたら、やっぱりマスターズですよね」。今季は最終戦の日本シリーズJTカップを制して自己最高の賞金ランク2位となり、世界ランクのポイントも大きく上積み。順位は前週49位とぎりぎりだったが最後まで踏みとどまった。

 12年前にはパトロンとしてオーガスタに行った。「どうしてもマスターズを見に行きたい」とマーク・オメーラが優勝した98年大会を2日間観戦。ゴルフの祭典の雰囲気を満喫した。ただし、ロープの外側と内側では別物。「(マスターズでプレーするのは)全く夢の中のことなんで、具体的なイメージはまだ湧かない」というのが本音だ。

 年内は国内で調整を続け、年明けから本格的に始動する。2月のアクセンチュア・マッチプレーと3月のキャデラック選手権のWGC2試合に照準を定めながら、その間に開催される米ツアーのホンダ・クラシックへの推薦出場の道も探っている。過去には中村寅吉や石井朝夫が40歳を超えてマスターズに初出場したが、ツアー制度施行後では藤田が日本人最年長初出場。不惑を迎えても進化し続ける男は「全てが刺激、全てが素晴らしい経験になると思う」と培った技術と経験のすべてをオーガスタにぶつける。

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2010年12月21日のニュース