弱点グレコで大健闘も…松本27年ぶりVならず

[ 2010年9月9日 06:00 ]

男子グレコローマン60キロ級で銀メダルを獲得した松本隆太郎

 レスリング世界選手権第2日は7日、モスクワで男子グレコローマンスタイル3階級を行い、60キロ級決勝で松本隆太郎(24=群馬ヤクルト販売)は欧州王者のハッサン・アリエフ(アゼルバイジャン)に1―2で敗れ、日本男子で27年ぶりの世界王者誕生はならなかった。グレコの表彰台は60キロ級で07年に銀メダルを獲得した笹本睦(綜合警備保障)以来2大会ぶり。84キロ級の斎川哲克(24=両毛ヤクルト販売)は2回戦で、120キロ級の新庄寛和(27=自衛隊)は1回戦で敗れた。

 日本の弱点であるグレコでの大健闘の銀メダルだったが、松本は「金メダルを獲りたかった。正直、悔しいです」と唇をかんだ。準決勝で04年アテネ五輪王者の鄭智鉉(韓国)を破ると、決勝は欧州王者アリエフと接戦の末、最後は前に出たところをいなされ、ポイントを奪われた。
 初出場で8位だった昨年の大会で立ち技強化の必要性を感じ、欧米や韓国などの遠征で強い体と技術を身につけてきた。日本男子待望の金メダルには届かなかったが「自分のスタイルで遜色(そんしょく)なく戦える手応えはあった」と自信を深めた。グレコの表彰台は同じ60キロ級で五輪3大会連続出場を果たした笹本の07年銀メダル以来。母校・日体大の先輩に並んだ24歳は「来年とロンドン五輪で優勝したい」と早くも次の目標に照準を合わせた。

 ◆松本 隆太郎(まつもと・りゅうたろう)1986年(昭61)1月16日、群馬県生まれの24歳。館林高―日体大卒。初出場した昨年の世界選手権8位。今年の全日本選抜選手権で2連覇。弟・篤史(22)もフリースタイル84キロ級で代表入り。1メートル68。

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2010年9月9日のニュース