わずか2分半格下に不覚 うつろな鈴木「今でも夢じゃないかと…」

[ 2010年9月9日 12:31 ]

男子100キロ超級1回戦で敗れ、悔しそうな鈴木桂治

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 【柔道世界選手権】復活を懸けた大舞台は、わずか約2分半で幕を閉じた。まさかの初戦敗退。畳を下りた鈴木の目はうつろだった。
 「あっさりすぎて全然分からない。自分は何をやってきたのか…。まだ信じられない」。試合開始から得意の足技を仕掛けていたが、体の大きなウォイナロビッチを崩し切れない。2分34秒、奥襟をつかまれて動きを封じられ、一瞬の右小外掛けに一本負け。世界ランキング3位の鈴木に対し、同15位と格下の相手に不覚を取り「今でも夢じゃないかと思う。夢であってほしい。自分でも恥ずかしい」と嘆くしかなかった。
 アテネ五輪では栄光の金メダルを手にしたが、100キロ級で出場した北京五輪は惨敗。進退に揺れた時期を乗り越え、「やっぱり自分には柔道しかない」との思いで立ち上がった。6月に30歳となったが、ここ数年では最高ともいえる練習量を誇った。それでも、勝てなかった。
 「(負ければ)ベテランはもういらないと言われる。勝たないと次に進めない」と自らを追い込んでいた鈴木。今後に向けては「何も言えない。落ち着いてから考える」にとどまった。

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2010年9月9日のニュース