遼くん 新兵器“0番アイアン”に手応え

[ 2010年7月6日 06:00 ]

練習ラウンド9番ホール、クラブハウスを背にティーショットを放つ石川遼

 欧州ツアーのスコットランド・オープン(8日開幕、英国グラスゴー)に出場する石川遼(18=パナソニック)が5日、会場となるロック・ローモンドGCで初ラウンドを行った。リンクスコースとなる全英オープン(15日開幕、セントアンドリュース)も見据えて、新兵器となる“0番アイアン”を投入。操作性の良さに好感触を得ながら、入念にコースをチェックした。

 他の選手の姿もまばらな月曜日の午前中から、いの一番に石川は練習ラウンドをスタートさせた。2日に渡英したものの、到着後は荒天のために一度もラウンドできず。たまったうっぷんを晴らすかのようにコースに飛び出した。
 3番パー5のティーグラウンドではドライバーで1球目を放った後に、「コースで打つのは初めて」というアイアン型のユーティリティー“0番アイアン”を取り出した。アゲンストの風に対して低く抑えたショットを放つと、ドライバーとの飛距離の差はわずか15ヤード及ばなかっただけ。石川は「なかなかでしょ?」とにんまりだった。
 その後も何度も使ううちに「易しくて操作性もある。難しさを感じさせないクラブ」と手応えを感じ取った。ロフト角は2番アイアンよりも3度小さい16度で、飛距離は3番ウッドと2番アイアンの中間となる250~260ヤード。「特にアゲンストと横風に左右されなかった」とさっそく今週からの実戦投入を決めた。
 風の影響を受けにくくランも出やすい新兵器は、リンクスコースで行われる全英オープンでも大きな武器となる。今大会のコースはローモンド湖畔にあり、いわゆるリンクスではないが、めまぐるしく変わる天気や風の変化は英国らしさ満点。石川も「半袖で暑い時も上着を着て寒い時もある。そこが一番難しい」と警戒した。メジャーや世界選手権シリーズを除けば欧州ツアーは初参戦で、6日には公式会見も用意されている。高まる注目の中、新たな武器を携えて石川が欧州デビューを飾る。

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2010年7月6日のニュース