関係者に驚きと落胆…「大変ショックで残念だ」

[ 2010年7月6日 19:34 ]

 野球賭博問題をめぐり、NHKが大相撲名古屋場所の生中継中止を決めた6日、初日に向けて準備を進める名古屋の関係者らに驚きと落胆が広がった。

 「大変ショックで残念だ」。名古屋場所担当部長の二所ノ関親方(元関脇金剛)は、会場となる愛知県体育館(名古屋市)で報道陣に囲まれ、こわばった表情。天を仰ぎ「力士たちは手に汗握る取組を見せて、お客さんを満足させてほしい」と声を絞り出した。
 準備を進める別の親方はダイジェスト放送について「礼をして引き上げるところまでが醍醐味なんだが…」と悔しさをにじませた。
 同市西区の陸奥部屋の寄宿舎。若手力士は「寂しいですね。楽しみにしている人もいるのに」と落胆。北区の武蔵川部屋宿舎では力士たちの表情は硬く、「突然(中止と)言われても、何も言えない」と口が重かった。
 NHKの対応に市民の反応は分かれた。県体育館に空席状況を確認しに来た会社員木村和裕さん(42)は「毅然とした態度だ。これで相撲協会も襟を正すのでは」と期待。「生中継がないなら、家族で見に行こうかな」と気持ちを切り替えていた。
 旅行で名古屋を訪れた京都府の会社員森川夏美さん(23)は「良くないことをしたのは事実だが、やったのは全員じゃない。NHKは国民のお金で放送しているので、生中継しないのはおかしい」と釈然としない様子。
 河村たかし市長は「名古屋の人間からすれば残念だが、(一連の不祥事は)それくらいの厳しい問題ではあるね」と複雑な表情だった。

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2010年7月6日のニュース