他選手コーチも助言…“超党派”で真央立て直す!

[ 2010年1月29日 06:00 ]

女子フリーに向け調整する浅田真央

 苦しむ真央を超党派で立て直す。27日のフィギュアスケートの四大陸選手権女子ショートプログラム(SP)で3位と出遅れたバンクーバー五輪代表の浅田真央(19=中京大)に対し、今後は他のコーチらフィギュア界全体で“指導”する可能性が出てきた。同じ五輪代表の鈴木明子(24=邦和スポーツランド)を指導する長久保裕コーチ(63)は、本番までの修正は可能という見解を示した。浅田は28日、29日のフリーへ向け調整した。

 浅田はSPでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に失敗し、3回転フリップも1回転になるなど、四大陸選手権でもジャンプの不調から抜け出せていない。現在はタラソワ・コーチが来日できないため、ロシア人のアシスタント・コーチと日本スケート連盟の強化スタッフが指導。だが、本来のジャンプを取り戻せない現状に、関係者は「修正するために、たくさんの人に見てもらった方がいい」と明かした。他選手のコーチを含む指導者たちに広くアドバイスを求めるというのだ。
 浅田が国内拠点にしている中京大のリンクは、ナショナルトレーニングセンターに指定。週末は強化選手の練習のため開放されて有力コーチ陣が姿を見せており、多くのアドバイスを受けられる環境だ。鈴木を指導する長久保コーチも、浅田に「こうした方がいいんじゃない?」程度の助言を送ったことがある。現在は同じ五輪代表選手を抱える立場から直接指導は難しいが、本格的なアドバイスを与えることはもちろん可能だ。
 同コーチはトリノ女王の荒川静香さんらを育てるなど、ジャンプ指導に定評がある。浅田が陥っているトリプルアクセルの回転不足については「あと45度は回転しないとダメ」と分析。その上でジャンプに関しては「短期間で直せるところばかり」と言い切り、「五輪までに彼女の能力なら修正できる」と悩める19歳にエールを送った。
 29日のフリーに向けて練習した浅田は、韓国入り後初めてトリプルアクセルで転倒。「調子はまあまあ。練習してきたことを出せれば大丈夫」と話したが、五輪前最後の演技で大技2発を決められなければ、いよいよフィギュア界全体による“指導”が必要となりそうだ。
 <ホテルで盗撮されネットで流された>浅田が盗撮騒動に巻き込まれた。韓国に到着した25日夜にホテルで隠し撮りされた動画が、インターネットのサイトで流れた。報道陣の立ち入りが不可能な出場者らのパスを申請する場所で撮影されたもので、日本スケート連盟フィギュア強化部の小林副部長は、「韓国連盟を通じて抗議しました」と話した。大会実行委員会からは「以後、こういうことがないようにします」と謝罪があったという。

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2010年1月29日のニュース