朝青龍　バースデーＶへ勢い加速

　【大相撲秋場所】朝青龍の勢いは加速する一方だ。琴光喜を右下手投げで退け「タイミングが良かったね。今の体の反応を崩さず、明日の一番をしっかりやりたい」と千秋楽を見据えた。

　１差でついてきた白鵬との千秋楽結びの一番は、まさに大一番。本割で勝てば４場所ぶりの賜杯であるとともに、２００６年九州場所以来６度目の全勝優勝となる。それでも「もちろんそういう夢もあるけど、あまり遠いところまでは考えてない。それが自分にとってプラスになっているから」と平常心を強調。白鵬戦に向けては「楽しみだね。どこまで集中できるかだ」と言い切った。

　夏巡業では右ひざを負傷し、場所前のけいこも不調。低かった前評判を覆す快進撃に、武蔵川理事長（元横綱三重ノ海）は「考えられないよね。あれは何だったの？　と聞きたい」と驚く。朝青龍にとって、２７日はくしくも２９歳の誕生日。「母親も来てるから花を添えたいよ。これは母の誕生日でもあるからね」と粋な言葉を口にした。“バースデーＶ”は、すぐそこだ。