クルム伊達が13年ぶり決勝進出/韓国オープン

[ 2009年9月26日 18:15 ]

女子シングルス準決勝で、マリア・キリレンコと対戦するクルム伊達公子

 女子テニスの韓国オープンは26日、ソウルの五輪公園テニスコートで行われ、シングルス準決勝でクルム伊達公子(エステティックTBC)は大会連覇を狙ったマリア・キリレンコ(ロシア)に3―6、6―2、6―4で逆転勝ちした。クルム伊達がツアー大会で決勝に進出するのは、1996年8月のトーシバ・クラシック(米サンディエゴ)で優勝して以来。世界ランキング155位のクルム伊達は、第1セットは同54位キリレンコとの打ち合いに競り負けたが、第2セットはほぼ一方的な試合運び。最終セットは5ゲームを先取した後、4ゲームを返されたが、追撃を振り切った。27日の決勝で第2シードのアナベル・メディナガリゲス(スペイン)と対戦する。

 クルム伊達の快進撃が止まらない。22歳でツアー5勝の実力を持つキリレンコを逆転で破り、13年ぶりのツアー優勝に王手をかけた。
 「自分は失うものはないのに対し、相手は勝たなければいけないという重圧があったと思う」。28日に39歳の誕生日を迎えるベテランは試合をコントロールするのがうまい。第1セットは落としたが、第2セットは緩急をつけたり、コースをついたショットでポイントを重ねた。最終セットもサーブに苦しむ相手から一気に5ゲームを連取。第10ゲームまでもつれたが、最後は振り切った。
 ことしから海外ツアーの出場を13年ぶりに再開したが、両脚のけいれんに何度も悩まされ、初戦敗退が続いた。韓国ではその壁を破って波に乗る。準決勝では「序盤は体が重かったが、脚は問題はなかった」と表情は明るい。
 決勝の相手は前週の大会で惜敗したメディナガリゲス。女子テニス協会(WTA)によると、雪辱すれば、1983年に39歳7カ月でツアー優勝したビリー・ジーン・キング(米国)に次ぐ年長での優勝という快挙となる。

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2009年9月26日のニュース