有村智恵“サバの手”で6位スタート

[ 2009年5月16日 06:00 ]

有村智恵の手には沢山のまめが出来ている

 女子ゴルフツアーのヴァーナル・レディース(スポニチ後援)第1日は15日、福岡県福岡センチュリーゴルフ倶楽部(6594ヤード、パー72)で行われ、今季1勝を挙げている有村智恵(21=日本ヒューレット・パッカード)が5バーディー、2ボギーの69で回り、首位に2打差の6位と好スタートを切った。8試合連続の一ケタ順位のかかる横峯さくら(23=エプソン)は4アンダーで1打差の3位。首位には斉藤裕子(41=帆風)と金昭ヒ(26=韓国)が5アンダーで並んだ。

 スタートの1番、15メートルのロングパット。同組で東北高の同級生、原のラインを参考に有村がフックラインをねじ込んだ。続く2番でも原のパットを参考に2メートルを沈めて連続バーディー。一気に勢いに乗ると、その後もスコアを伸ばして69をマーク。「ロングホールでしっかり取れた。取りたいところでバーディーが取れたということでは完ぺきなゴルフ。良いプレーができた」と手応えを口にした。
 好調ぶりは“手”が証明している。両てのひらにはびっしりとタコが並ぶ。「悩んでいる時間があったら、練習する方がいいとシンプルに考えられるようになった」。昨年までは体のケアなどを理由に練習を早めに切り上げることもあった。考えが変わったのは現在、米ツアーでも活躍する辛智愛の存在だ。
 「握手した時に手がサメのように硬かった。あれだけ強い選手が私よりもずっと練習している。自分は動けなくなるまで練習したこともなかった。練習に限界をつくっていた」。オフの間もトレーニングを続け、ツアー中でも遅くまで練習を繰り返した。「まだサメじゃない。サバくらい?」と笑わせたが、硬くなってきた“サバの手”がこの日もさえあるショットとパットを生み出した。
 目標は辛智愛が昨年制した全英女子オープン(7月30日開幕)への出場だ。クリスタルガイザー・レディースの優勝もあって、賞金ランクは現在10位。サントリー・レディースまでの残り5試合で同5位以内に入れば出場権を得ることができる。「いい時期に一つ勝ったし、チャンスはある。世界中のみんなが勝ちたい、取りたいという試合に出たい。メジャーは夢」。視線は今季2勝目、そしてその先の世界舞台に向けられている。

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2009年5月16日のニュース