白鵬、朝青龍6連勝!日馬富士はまた黒星

[ 2009年1月16日 18:01 ]

朝青龍が押し出しで豊ノ島を下す

 大相撲初場所6日目(16日・両国国技館)3場所連続休場から復帰した横綱朝青龍は小結豊ノ島を押し出し、4連覇を狙う横綱白鵬は豪風をはたき込み、ともに6連勝した。新大関の日馬富士は豪栄道に寄り切られ、5敗目(1勝)を喫した。大関陣はかど番の魁皇が小結稀勢の里に押し出しで敗れて2敗目となった。琴光喜は関脇把瑠都に上手投げで敗れ、1勝5敗。千代大海は旭天鵬を寄り切り、琴欧洲は雅山をはたき込みで下し、ともに5勝目を挙げた。全勝は両横綱のほか把瑠都と平幕の栃煌山の4人。

 やられたらやり返すのが、朝青龍の真骨頂だ。昨年名古屋、秋場所と連敗中の豊ノ島を吹っ飛ばした。うるさい相手とともに、進退問題までも土俵の外へはじき出したかのような勝ちっぷりだった。
 出番前の支度部屋では、てっぽう柱に額をゴンゴンと何度もぶつけ、激しく体を動かし続けた。土俵に上がれば迫力満点。素早い踏み込みから左のど輪で小さな豊ノ島を中に入れず、一気に押し出した。「出足が良かったね。よく見て、起こして起こして。いい相撲だ」と自画自賛した。
 朝青龍にとって稀勢の里、雅山、豊ノ島が前半戦の難敵だった。ここをクリアしたことで、場所前からの進退騒動は完全に封印したといえる。6場所連続休場を経験した元横綱武蔵丸の振分親方は「自分とか貴乃花は手術を受けたほどの大けがで長く休んだ。朝青龍は大したけがじゃない。周りがいくら騒いでも、何とも思ってないだろう」と推測する。
 一つのヤマ場を超えたことで、後半戦への視界が明るくなった。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「これだけ言われてる中で、すごいね。朝青龍には強い精神力がある」と絶賛。朝青龍は「まだまだ。(気持ちは)初日だよ」と低い声でつぶやく。5日目の夜はイノシシやクマの肉を食べて英気を養ったという。完全に波に乗ってきた。

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