3連覇で面目保った真央 まだまだ発展途上

[ 2008年12月27日 21:48 ]

女子フリーの演技を終え、笑顔を見せる浅田真央

 【全日本フィギュア】会心の演技ではなかったが、世界女王の面目は保った。浅田真が3連覇を達成。一年を優勝で締めくくった18歳は、緊張と重圧から解放され、「やっと今年が終わったという感じ」と安堵感を漂わせた。

 下馬評に反して接戦となった。SPは中野、フリーは村主に1位を譲った。「すべてにおいて満足」との言葉は本心ではないはずだ。自己採点も珍しく「分からない」だった。表現力を示す演技点の高さでカバーしたが、ジャンプなどの技術点は全体の4位。合計182・45点も3連覇の中では飛び抜けて低かった。

 本人は成功したと思ったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も、実際には単発、連続ともに回転不足。苦手のサルコーは1回転になり、今季1度も成功がない2連続3回転は、この日も2つ目が回転不足だった。

 世界選手権で初優勝した昨季からのステップアップを期して、難度を上げたプログラムに取り組んでいる。トリプルアクセルを2度入れ、苦手のジャンプにも積極的に挑戦。すべては来季のバンクーバー五輪での金メダル獲得のためで、世界女王も発展途上にある。
 ライバルキム・ヨナ(韓国)との再戦が予想される四大陸選手権、2連覇が懸かる世界選手権へ「連続ジャンプとしっかり滑りきること」を課題に挙げた。2009年こそ、満面の笑みが輝く完ぺきな演技を目指す。

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2008年12月27日のニュース