落ちちゃダメなんだ!遼くん4戦連続予選突破

[ 2008年9月6日 06:00 ]

18番ホール、バンカーショットを放つ石川遼

 男子ゴルフツアーのフジサンケイ・クラシック第2日は5日、山梨県富士河口湖町の富士桜カントリークラブ(7397ヤード、パー71)で行われ、石川遼(16=パナソニック)は序盤につまずきながらも、イーブンパーの71で回り、通算1アンダーの17位。4試合連続で予選通過を果たした。今季獲得賞金はすでに1305万166円。今大会で19位以内に入れば獲得賞金1500万円に到達し、最年少賞金シードに当確ランプがともる。初日トップの藤島豊和(27=フリー)が10アンダーまでスコアを伸ばして首位を守った。

【第2R】

 一人前のプロとして、第一に求められる予選通過というノルマはクリアした。「4日間プレーできることが自分には一番の成長の糧になるし、一番楽しい」。不安定なショット。タッチの合わないパッティング。「どうなるのかと思った」というほど不安定な立ち上がりから石川は粘った。
 初日のVTRを見るかのように、スタートホールのティーショットは左の林に。辛くもパーでしのいだ後に2番、4番で3パットのボギー。5番でも第1打を左の林に打ち込んでボギーを叩いた。しかし、ツアーでの経験が石川をたくましくしていた。「ボギーでも気持ちがめげなくなった。毎ホール集中できた」と1アンダーまでもり返して4戦連続の予選突破。同組の谷口徹は「プロは落ちるか通るかで全然違う。プロとして“落ちちゃダメだ”っていう自覚があるんでしょう」とその粘りを称えた。
 順位も17位と好位置をキープし、プロとしてもう一つのノルマ達成が見えてきた。「16歳のうちに賞金シードを決める」。昨年のツアー優勝によって来季までの優勝者シードがある。今季賞金シードを獲得しても、来季は2つのシードが重複するために実質的な効力はない。それでも1人のプロとして賞金シードは実力の証明。是が非でも勝ち取りたいとの思いは強い。
 賞金シードが得られるのは同ランク70位まで。そのボーダーラインは流動的だが、石川自身が目安にしているのは1500万円。今大会で19位以内に入り、現在の賞金額に200万円を上積みすれば手が届く。ドンファンのもつ19歳(06年)という最年少記録も大幅に更新する。今月17日の誕生日を前に、16歳最後の“宿題”として最年少賞金シード当確に全力を尽くすことになる。

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2008年9月6日のニュース