大麻疑惑の2力士 精密検査でも陽性反応

[ 2008年9月6日 11:25 ]

露鵬(左)と白露山

 日本相撲協会による抜き打ちの簡易尿検査で大麻に陽性反応を示したロシア出身の幕内露鵬(28)=大嶽部屋=と十両白露山(26)=北の湖部屋=は、専門の検査機関による精密検査でも大麻に陽性反応を示したことが六日、分かった。相撲協会は対応を協議するため、8日に理事会と評議員会を東京・両国国技館で開催することを決めた。

 6日には、役員以外の親方衆が集まって国技館で臨時の「年寄総会」を開き、協会執行部に対し速やかな理事会と評議員会の招集を申し入れた。北の湖理事長(元横綱)がこれを承認した。年寄総会では理事長の辞任を求める声も上がったが、決議などは行わなかったという。ただ8日の理事会、評議員会で、あらためて理事長の責任が問われるのは必至の情勢だ。
 2日に簡易的な尿検査を行った再発防止検討委員会の伊勢ノ海委員長(元関脇藤ノ川)によると、6日に陽性が判明したのは二つある検体のうち、Aのみ。Bの結果は八日に発表するとしている。再発防止検討委員でもある日本アンチ・ドーピング機構の大西祥平専門委員は「両検体の結果が出なければ、(最終)判断できない」と慎重に話した。
 大西委員によると、ドーピング検査のルールではB検体を検査するには力士本人の了承が必要で、露鵬は検査を了解する意思を示したが、白露山については未確認。白露山の師匠でもある北の湖理事長は「違うところで検査してもらいたい」と話している。
 6日に記者会見した露鵬は「(陽性反応の)結果は信用しない。自分は大麻を吸ったことがない」と、大麻使用をあらためて否定。14日に始まる秋場所へ出場する意向も示した。露鵬側の弁護士は検査のずさんさを指摘し、師匠の大嶽親方(元関脇貴闘力)も「本人がそういうふうに言っているので信用する」と露鵬を擁護した。

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2008年9月6日のニュース