中島姉妹が雨中の肉薄!飯島姉妹に待った

[ 2008年6月1日 06:00 ]

キャディーの妹・佳奈子さんのサポートを受けてラインをよむ中島(左)

 女子ゴルフツアーの廣済堂レディース第2日は31日、千葉県市原市の千葉廣済堂カントリー倶楽部(6337ヤード パー72)で雨の中行われ、プロ8年目の中島真弓(32=フリー)が独走する飯島茜(24=TOTO)に待ったをかけた。各選手が冷たい雨と風に苦しむ中、4バーディー、2ボギーの70で回り、通算7アンダーで首位に2打差2位の好位置に浮上。ともに妹をキャディーに起用する飯島との一騎打ちが予想される最終日で、ツアー3勝の飯島との“姉妹対決”を制して初優勝を狙う。

【第2R成績


 自信はなさそうだった。アマ時代は日本女子アマを連覇した超エリート。しかし、プロでは米下部ツアーでの戦いも経験した苦労人。中島は、ようやくつかんだ日本ツアー初Vのチャンスに「想像がつかない。勝ちたいけど、まだ18ホールもあるって感じです」と不安を隠さなかった。
 大会初日に32歳の誕生日を迎えた。「誕生日が来ると落ち込みます。茜ちゃんとか若い選手と回ると、きっと疲れないんだろうなと思っちゃう。つらいです」と同組の飯島の若さをうらやむが、雨の中での消耗戦を耐え抜いた裏には“老かい”な戦術もあった。
 集中力と体力を維持するため、ショット前の素振りを省略。「このコースはフェアウエーキープができればイーブンで回って来られる」。エネルギーを温存し、確実にフェアウエーをとらえて5打差の2位からジリジリ飯島に迫っていった。
 今大会は妹の佳奈子さん(28)がキャディーを務める。元明大ゴルフ部で、ツメや指先の手入れをするマニキュアリスト。初めてバッグを担いだ3週前はペースについてこられなかったが、「茜ちゃんの妹さんに負けないように」と懸命に姉の背中を追った。
 飯島の妹・遥さん(22)は契約キャディーと同様に優勝すればボーナスも支給されるが、佳奈子さんは無給。3位以下に大差の、事実上の一騎打ちは、妹の待遇に違いこそあれ、姉妹対決の熱を帯びてきた。

 ◆中島 真弓(なかじま・まゆみ)1976年(昭51)5月30日、長野県生まれの32歳。10歳からゴルフを始める。96年日本女子オープンベストアマ、96、97年日本女子アマ、97年日本女子学生、95、96年日本女子マッチプレーと史上初の女子アマ4冠を達成。早大教育学部卒業後の00年のプロテストで不合格となり、米下部ツアーに挑戦。01、02年に各1勝を挙げ、03年には米女子ツアー10試合に出場した。今季は予選会7位でフル出場権を得ている。1メートル60、55キロ。弟・徹(23)もプロ。

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2008年6月1日のニュース