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森保JAPAN 総仕上げカナダ戦で注目すべき3つのポイント ボランチ、故障者、主体性

[ 2022年11月17日 04:30 ]

試合会場で最終調整する日本代表(撮影・西海健太郎)
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 20日開幕のW杯カタール大会を控える日本代表は17日、ドバイで本大会前最後の実戦となる国際親善試合カナダ戦に臨む。MF遠藤航(29=シュツットガルト)、MF守田英正(27=スポルティング)、DF冨安健洋(24=アーセナル)、そして発熱で合流が遅れているMF三笘薫(25=ブライトン)は欠場が決定。本大会初戦のドイツ戦(23日)が迫る中、森保一監督(54)は何に重点を置くべきか、ポイントを3つ挙げた。チームは16日、23人でドーハからドバイに移動して最終調整を行った。

 総仕上げで何を試すのか。森保監督は会見で3つのポイントを明言した。「テーマとしてはW杯を総力戦で戦うためにチーム全体のコンディションを上げること。そして状態が不確定な選手のコンディションをしっかりと見極めたい。主体的に戦うためにコンセプトを確認した上でドイツ戦に向かいたい」と説明した。

 「総力戦」の最大のポイントは、森保ジャパンの中盤を統率する“デュエル王”こと遠藤、そして守田不在の戦い方だ。指揮官は田中、柴崎の先発起用を宣言。2人が先発した9月のエクアドル戦はあまり機能しなかっただけに再挑戦となり、「守田、遠藤がいなくても十分に戦っていけることを確認しながら臨みたい」とした。故障明けの田中のフル出場は厳しいとみられ、Eフランクフルトで守備的MFも経験している鎌田の起用や、途中からは最終予選で採用していた4―3―3や3バックへのシステム変更も視野に入りそうだ。

 2つ目のポイントはケガ人の回復状況の見極め。森保監督はドバイ入りしなかった遠藤、守田、三笘に加えて3日に右太腿を負傷した冨安の欠場を明かし、“万全宣言”をしていた板倉と浅野の先発起用を明言した。「W杯に向けてよりコンディションを上げてもらえるように、スタートから起用したい」と言い切った。浅野は1トップか2列目、板倉は冨安不在のセンターバックに入る。

 3つ目のポイントは戦術の最終確認。9月の米国戦では1トップに献身的な守備をする前田を置き、高い位置でのボール奪取から効果的なショートカウンターが生まれた。指揮官は「主体的」を強調。守から攻への素早い転換は本番でも重要な鍵となるだけに継続を図りつつ、ポストプレーもできる上田や追加招集の町野との連係を高めて戦い方に幅を持たせていく。

 手の内は隠さない。10年南アフリカ大会では、岡田武史監督が直前に選手と布陣を大きく変えて初戦でカメルーンから白星を得た例もあるが、「隠しておいて自分たちが発揮できなければ一番良くない。ベースの部分はしっかりとチームで確認できるようにやっていきたい」とキッパリ。ベールは持たず、堂々と最後の調整に向かう。

 ≪会場空調なし 暑さとの戦い≫会場となるドバイのアル・マクトゥム・スタジアムには空調がなく、キックオフを迎える午後5時40分時点で予想される気温は30度。空調完備の中で行うドーハでの本大会とは異なり、暑さとの戦いが強いられる。本番に向けたコンディション管理も重要なポイントとなりそうだ。普段は同国1部のアルナスルの本拠地として使用され、19年アジア杯の会場となった際にスタンドなど一部改修が行われた。森保ジャパンではこのアジア杯の準々決勝ベトナム戦で使用しており、堂安がPKから決勝点を決めている。

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2022年11月17日のニュース