×

【森保Jの26人】伊東純也 ドリブル突破に磨き 高地トレで「電池長持ち」

[ 2022年11月5日 05:10 ]

【森保Jの26人(3)】

サッカー日本代表の伊東純也
Photo By スポニチ

 伊東はW杯を目前に少し笑いながら言った。「実感はない。今の自分を昔の自分が見たら驚くと思う」。森保ジャパン発足時はジョーカーだった。それが4年たった今、押しも押されもせぬエースへと変貌を遂げた。

 国内で伊東を指導した人は、圧巻のスピードに驚かされた。同時に悩みの種も尽きなかった。プロ1年目の伊東を甲府で指導した樋口靖洋氏(JFLヴィアティン三重監督)は「急に電池が切れる」と振り返る。試合から消える時間が少なくないことがその一つだった。

 21年7月、伊東の能力を引き上げる出会いがあった。友人の紹介で高地トレーニング専門スタジオ「ハイアルチ」を訪問。プログラム開発者の新田幸一氏の下、体の動かし方や筋肉の使い方ではく「生理的な機能にアプローチした」。1年目は「電池切れ」時間を減らすため、乳酸による疲労物質がたまっても動ける体づくりを行った。

 今夏も「ハイアルチ センター北スタジオ」に足を運んだ。テーマは「仕掛ける回数の増加」と「仕掛け後の回復時間の減少」。低酸素という環境の中、全力で心拍数を200近くまで上げ、少しの休息を挟み、再び全力疾走するという特殊プログラムで自身をいじめ抜いた。

 スペイン、ドイツ、コスタリカと1次リーグでぶつかる強豪国の撃破には伊東の突破力が必要不可欠。体の中から進化する“イナズマ純也”が世界を驚かせる準備は万端だ。

 ◇伊東 純也(いとう・じゅんや)1993年(平5)3月9日生まれ、神奈川県横須賀市出身の29歳。15年甲府に入団し、16年柏に完全移籍。19年2月にベルギー1部ゲンク入り。22年7月にフランス1部スタッド・ランスに活躍の場を移した。1メートル76、66キロ。利き足は右。

続きを表示

2022年11月5日のニュース