俊輔に憧れた神戸DF初瀬「今でも憧れで緊張する」

　今季限りで現役を引退する中村俊輔（横浜FC）に憧れた神戸DF初瀬亮（25）も必死で言葉を紡ぎ出した。元々は右利き。だが小学生時にセルティック（スコットランド）で活躍する中村に魅了され、左足も鍛えた。今では左右両足で精度の高いキックが蹴れるのが武器。「自分の可能性を広げてくれたのは、夢を与えて下さったから」と感謝の意を示した。

　毎日のように中村の動画を見ながらキックをマネた。07年4月27日・キルマーノック戦の後半アディショナルタイム。リーグ優勝を決める決勝FKを決めたシーンはボールの軌道だけではなく、ゴールセレブレーション、そして着用ユニホームまで全て覚えている。

　Jリーグで何度か対戦経験があるが憧れが強すぎて、昨年やっとユニホーム交換をお願いできたほど。でも「いざとなったらほとんどしゃべることができなくて…今でも緊張する」。ブラウン管を通して見ていたスターは、同じプロの舞台に立っても変わらぬスターのままだった。

　「（中村は）自分がどういう選手になりたいのかを思わせてくれた人。自分も子どもたちに夢を与える選手になりたい」。リーグ戦では7月30日・柏戦を最後にスタメンの機会はないが、ここから巻き返していく。