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オナイウ 救世主の系譜、“6分ハット”の勝負強さ再び「準備はできていた」

[ 2021年9月7日 05:30 ]

W杯アジア最終予選第2戦   日本―中国 ( 2021年9月7日    ドーハ )

中国戦に向け調整するオナイウ(C)JFA
Photo By 提供写真

 絶対に負けられない中国戦で、“救世主”として期待されるのがFWオナイウ阿道(25=フランス2部トゥールーズ)だ。オマーン戦後に離脱したエース南野の代わりに追加招集され、フランスから直接ドーハ入りして5日にチーム合流。6日にオンライン取材に対応し「絶対に勝つということを意識しながら、チームに貢献できれば」と強い意気込みを口にした。

 数々の困難が待ち受ける最終予選。日本は過去にも“意外な”存在に救われたことがある。W杯初出場を懸けた98年フランス大会予選では、成績不振による指揮官交代(加茂→岡田)もあった中、ブラジル出身の呂比須ワグナーが日本国籍取得直後に代表入り。同じく途中参戦の中山雅史とともにチームに勢いをもたらした。06年ドイツ大会予選初戦の北朝鮮戦では、ケガの久保竜彦に代わって追加招集された大黒将志が試合終了間際に決勝弾。窮地のチームを救い「神様、仏様、大黒様」ともてはやされた。

 オナイウは「スーパースターとして来ているわけじゃない。僕一人でどうにかできるとは思っていない」と冷静だが、期待されるだけの実力は十分にある。今年6月のアジア2次予選で離脱した大迫の代わりに追加招集。同15日のキルギス戦で初先発し、わずか6分間でハットトリックを達成する離れ業をやってのけた。

 今夏、横浜から移籍したトゥールーズでも、目下2戦連発中と絶好調。中国戦の舞台ハリファ国際も昨年のACLで経験済みで「いつ呼ばれてもいい準備はできていた」。南野に代わり10番を託された快足ストライカーが、オマーン戦で無得点に終わった森保ジャパンの切り札になる。

 【W杯アジア最終予選“救世主”アラカルト】

 ☆呂比須ワグナー 97年9月に日本国籍を取得するとすぐに日本代表に初招集され、同月の最終予選韓国戦でデビュー。岡田監督に代わった初戦の10月ウズベキスタン戦から3戦連続ゴールを挙げ、日本のW杯初出場に大きく貢献した。

 ☆大黒将志 G大阪でブレークした翌05年1月に初招集。2月の最終予選初戦の北朝鮮戦で後半途中から出場し、1―1のアディショナルタイムに決勝ゴール。「神様、仏様、大黒様」と呼ばれた。

 ☆久保裕也 スイス1部での活躍が認められ、日本が黒星発進で苦しんでいた最終予選で16年11月に初出場。翌17年3月のUAE戦とタイ戦で2試合連続ゴールを記録し、巻き返しのキーマンとなった。

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2021年9月7日のニュース