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堂安、初戦相手・南アで濃厚接触21人確認も「全く気にしていない」  5戦連発どころか「決勝まで」

[ 2021年7月20日 05:30 ]

別メニューで調整する堂安(撮影・会津 智海)
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 東京五輪サッカー男子日本代表は19日、千葉県内で合宿を再開した。22日の1次リーグ初戦で対戦する南アフリカ代表チームから新型コロナウイルス陽性判定が3人出たのに続き、計21人の濃厚接触者が確認されたことが判明。試合開催が危ぶまれる中、4戦連発中のMF堂安律(23)は動揺を心配する声を一蹴した。頼れる背番号10が森保ジャパンを快勝発進に導く。

 動揺など微塵(みじん)もない。南アフリカ代表の陽性者3人判明から一夜明けた19日には濃厚接触者21人が確認された。初戦開催も不透明な状況。それでも「このご時世、嫌でも情報は入って来ますが、全く気にしていない」と堂安。ゴールに飢えた眼光は鋭いまま。先制点を決めた17日のスペイン戦でかかとを痛め、別メニューだったが、こちらも「大丈夫!心配しないでください」と笑った。

 既に南アフリカの映像も確認済みだ。「ザ・アフリカ勢というイメージ。前線が感情的にプレスをかけても後ろがついてこないとか、組織的な部分で隙がある」。堂安は17年U―20W杯の南ア戦でも得点しており、説得力がある。選手間でも、相手どうこうよりも自分たちの準備にフォーカスを当てることを確認している。

 現在、怒とうの4戦連発中。「2秒、3秒先の自分がどこにいるか、ボールと自分が点と点で合うスペースをイメージすること」が量産の極意だ。南ア戦は5戦連発の期待も懸かるが、エースの視線はさらに上をいく。「6戦、7戦連続…と決勝まで取る気でいます」と力強かった。

 思えば五輪では16年リオ大会でも初戦の開催が危ぶまれた。相手ナイジェリアが協会からの給料未払い問題に揺れ、合宿地の米国から試合当日まで入国せず、前日の練習や会見もキャンセル。コンディション差は明白に思われたが、結果は4―5。当時の手倉森監督は「罠(わな)にかかったようだ」と漏らした。

 開催が不透明な状況もコロナ下で戦う五輪の宿命。「心のケアと頭の中をクリアにして臨むだけ」と堂安。悲願の金メダルへ大事な初戦、5年前と同じ轍(てつ)は踏まない。

 《メディア対応オンライン形式に》日本サッカー協会は19日、男子日本代表のメディア対応をオンライン形式に急きょ切り替えた。当初はメディアと選手の対面形式を予定していたが、南アフリカ代表チームや大会関係者の陽性報告などを受け、チームとしてありとあらゆるリスクを最小限に減らすための措置の一環という。今後も練習前後のメディア対応はオンライン形式となる見通し。

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