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濃厚接触者21人の南アフリカ 組織委、FIFAなど日本戦開催可否の調整開始

[ 2021年7月20日 05:30 ]

練習を終え、マスク姿で引き揚げる南アフリカのサッカー男子代表の選手たち
Photo By 共同

 南アフリカ代表チームの3人が新型コロナ検査で陽性となり21人が濃厚接触者と確認された問題で、大会組織委員会や国際サッカー連盟(FIFA)などの関係機関が19日、日本と対戦する22日の1次リーグ初戦実施の可否について調整に入った。濃厚接触者でも競技開始前6時間以内のPCR検査で陰性なら出場を認める方針だが、感染拡大へ懸念も広がる。

 組織委の高谷正哲スポークスパーソンは19日の記者会見で、日本―南アについて「FIFAを含めて調整が行われる」と説明。FIFAは実施されなかった場合の勝敗などの取り扱いに関し「現時点ではケース・バイ・ケースとしか言えない」と回答した。

 組織委によると、21人の濃厚接触者の大部分が選手。濃厚接触者であってもPCR検査陰性などを条件に練習は認められており、全員陰性だったことを受け、この日は千葉市内での練習に選手19人のうち15人が参加した。FIFAの規定では試合実施には少なくとも13人が必要。濃厚接触者の中からさらに陽性者が出た場合は、試合が成立しない可能性がある。

 《試合6時間前に陰性なら出場可》▽濃厚接触者の出場可否 政府と都、組織委による4月の「コロナ対策調整会議」では(1)毎日の検査で陰性(2)事前にルールで合意が得られ、他の出場者等の了解を得られれば出場を認める、などの条件が浮上。コロナ対策の規則集「プレーブック」では(1)毎日のPCR検査で陰性(2)保健当局の評価(3)国際競技団体の同意、と定められた。政府と組織委は16日、毎日のPCR検査や隔離生活を前提に、開始6時間前の検査で陰性なら出場を認めるとの方針を決めた。

 《陰性から6~7時間なら感染確率「凄く低い」》国際オリンピック委員会(IOC)の独立専門家パネル責任者で12年ロンドン五輪で公衆衛生ディレクターを務めたブライアン・マクロスキー博士が、今大会のコロナ対策について都内で会見した。今月1日から18日までの大会関連の陽性者は58人だが「想定よりもむしろ少ない。選手村でまん延するリスクはかなり低いと思う」と分析した。

 6時間前検査で陰性なら出場を認める特例に関しては「陰性から6~7時間では感染に至る確率が凄く低い」とし、米国疾病予防対策センターなどのデータと紹介した。

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2021年7月20日のニュース