×

麻也、国際Aマッチ通算50完封目!「日韓戦を知る男」頭はクールに、心はホットに圧勝演出

[ 2021年3月26日 05:30 ]

国際親善試合   日本3-0韓国 ( 2021年3月25日    日産ス )

<日本・韓国>完封勝利にガッツポーズをする吉田(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 頭はクールに、心はホットに国際Aマッチ通算50完封目。打たせたシュートはたった6本。決定機も一切与えなかった吉田が、宿命の日韓戦で圧勝劇の“演出家”となった。

 「球際はかなりくるだろうという話はしていた。前線の選手も追いかけてくれた。かなり中盤が厳しくいっていた」。吉田にとって海外組を含めたA代表での韓国戦は11年8月以来。当時の代表の先輩たちからも「骨が折れても体が壊れてもぶつかっていかないといけない」と聞かされた経験から、技術以上の肉弾戦になることを知っていた。「前回の日韓戦を知っている選手が僕しかいなかった。見えないプレッシャーはいつも以上に大きかったです」と振り返ったが、山根に「Jリーグの1・5倍くらいにやらないといけない」と助言を送り、先制点の呼び水になった。

 相手の“陽動作戦”にも対処した。サイドが主戦場のFW李剛仁(イ・ガンイン)を3トップの頂点におく実質「0トップ」で挑まれても「ピッチの中で問題を解決しようと話していた。うまく対応できたのは良かった点」と意に介さず。圧倒的な対人の強さで、起点をつくらせなかった。味方の背中を押し、自らも抜群の安定感。まさに最後方からピッチ全体を支配した。

 オーバーエージ枠として出場した12年ロンドン五輪。3位決定戦で韓国に敗れ「二度と負けたくない」と誓いを立てた。チャーター便で帰国するほど宿敵との一戦に懸ける思いは強く、その思いを体現した。18年ロシアW杯後、長谷部から主将マークを引き継いだ時には「僕は長谷部誠にはなれない」と口にした。だが存在感、影響力は前任者と遜色ないほどになっている。

続きを表示

2021年3月26日のニュース