×

日韓戦8年ぶり勝利!山根初陣弾からド派手3発 森保ジャパン右SB争いに名乗り

[ 2021年3月26日 05:30 ]

国際親善試合   日本3ー0韓国 ( 2021年3月25日    日産ス )

<日本・韓国>前半、山根がゴールを決め喜ぶ(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 日本代表が親善試合で韓国代表と対戦し、3―0で快勝した。前半17分にDF山根視来(27)、同27分にはMF鎌田大地(24)がゴールを奪い、守備陣も完封を飾るなど宿命のライバルを圧倒し、13年7月の東アジア杯(ソウル)以来8年ぶりの勝利を飾った。国内では11年8月の親善試合(札幌ドーム)以来10年ぶりだった日韓戦白星。韓国戦での3得点、完封も10年ぶりで、通算成績を14勝23分け40敗とした。コロナ下では国内初開催となった国際Aマッチで白星を手にした。

 川崎F不動の右サイドバックがいきなり大仕事をやってのけた。0―0の前半17分。山根は積極的に攻め上がり、まるでFWのような動きでDFラインの裏に抜け出すと、大迫のヒールキックに反応。最後は右足で相手GKの頭上を射抜く強烈な一発を決めた。21年森保ジャパン1号となる史上34人目のデビュー弾。右手を突き上げ喜びを爆発させ、試合後は「歴史のある日韓戦、日本にとって負けられない一戦でデビューできてうれしい」と笑顔で振り返った。

 “有言実行”の初招集だった。昨シーズン湘南から川崎F入り。それも「活躍が直結する」とA代表入りを見据えての決断だった。湘南では3バックの一角が主戦場だったが、川崎Fで右サイドバックにコンバート。未経験のポジションで「今までクロスもあまり蹴ったことがなかった」というが、全体練習後のクロス特訓でスキルを磨いた。その努力が報われて昨季は4得点、6アシストでベストイレブンにも選出。今季も全7試合にフル出場し、リーグトップの4アシスト。目標だったA代表の扉をもこじ開けた。

 挫折もバネに変えてきた。小4で東京Vの下部組織に入団したが、ユース昇格はかなわず。それでも茨城県のウィザス高(現第一学院高)、桐蔭横浜大で技術を磨き、16年に湘南入り。湘南でも1年目は出場なしに終わったが、今も自身のベースとなっている球際、攻守の切り替えなどを磨き上げた。この日も宿敵相手に一歩もひるまず「湘南時代にやっていたことは間違いではなかった」と胸を張った。今合宿は海外組の酒井、室屋の両右サイドバックが不在の中、山根が初陣で輝きを放ち新たな存在として名乗りを上げた。

 ◆山根 視来(やまね・みき)1993年(平5)12月22日生まれ、横浜市出身の27歳。5歳であざみ野FCに加入し、小4で東京Vの下部組織入り。ユース昇格を果たせずウィザス高(現第一学院高)に進学し、桐蔭横浜大を経て16年に湘南入り。18年4月7日の鹿島戦でプロ初得点を記録した。川崎F入りした昨季は31試合で4得点6アシストをマークし、ベストイレブンにも選出された。日本代表は世代別も含め今回が初。1メートル78、72キロ。利き足は右。

 ≪デビュー戦ゴールは史上34人目≫国際Aマッチ初出場のDF山根がゴール。日本のデビュー戦ゴールは19年の小川航基以来通算34人目。また山根は日本の21年最初の得点。初出場初ゴールがその年の第1号弾となったのは18年の中島翔哉以来。

 ○…日本が韓国戦で3ゴール以上は11年の親善試合以来10年ぶりで、通算77試合でも4度だけ。前半に2得点は97年W杯最終予選以来24年ぶり。

 ○…今年最初の国際Aマッチに勝利。これで年初戦は07年から15年間不敗。

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月26日のニュース