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神戸FWリンコン 元U-20ブラジル代表“本物”の輝きに期待

[ 2021年2月10日 05:30 ]

26日開幕 J1注目の新戦力(6)

神戸の新体制および新加入会見にビデオ出演したリンコン

 今季からJリーグでプレーする新外国人の中で、最も注目を集める選手かもしれない。コロナ禍で多くのクラブが財布のひもを締めた今オフ、神戸が約3億円もの移籍金を投じてブラジルの名門フラメンゴから獲得したのが元U―20ブラジル代表FWリンコン(20)。平野孝スポーツダイレクターは「この年齢で、このクラブに来てもらうことが本当に難しかった」と難航した交渉を振り返る。

 フラメンゴにおいて16歳でトップチームデビューを飾り、かつては欧州ビッグクラブが触手を伸ばした逸材。獲得に至るまでには紆余(うよ)曲折があった。当初、期限付き移籍での獲得を目指していたが、争奪戦を繰り広げた米MLSのシンシナティが完全移籍でのオファーを提示。一時は破談になったかと思われたが、最終的に神戸側も完全移籍に切り替え、合意に至った。

 昨季はフラメンゴで定位置をつかみきれず、クラブ側と対立していたといわれるリンコン。素行の悪さが指摘されるものの、ポテンシャルは秘めている。「若い世代でセレソン(ブラジル代表)に入っていた。得点感覚(に優れ)、相手の裏を取る動きなどゴールに絡むプレーヤー」と三浦監督。元スペイン代表MFイニエスタらを擁しながら、昨季はリーグ戦14位に沈んだだけに「彼には得点のところで貢献してほしい」と2年目の指揮官は期待を寄せる。

 問題児なのか、それとも本物なのか。緊急事態宣言による新規入国禁止でまだ来日できていないが、そのプレーが浮沈の鍵を握っている。

 ◆リンコン 2000年12月16日生まれ、ブラジルのエスピリトサント州出身の20歳。フラメンゴの育成組織で育ち、17年11月に16歳でトップチームデビュー。ブラジル全国選手権は4シーズンで通算37試合4得点。U―15、17、20と年代別のブラジル代表で活躍。1メートル80、79キロ。利き足は右。

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