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得点王オルンガ、7位柏からMVP選出 歴史的Vの川崎F勢押しのけて選ばれた理由とは

[ 2020年12月22日 21:30 ]

「2020Jリーグアウォーズ」に出席した川崎Fの三笘(左)、谷口(右)とMVPに輝いた柏のオルンガ(C)Jリーグ
Photo By 提供写真

 今季のJ1の最優秀選手賞(MVP)は、今季28得点で得点王に輝いた柏のFWオルンガが受賞した。得点王とのダブル受賞は、28年目のJリーグで史上8人目の快挙となった。

 MVPは監督、選手投票で選ばれたベストイレブンの中から、Jリーグ関係者による選考委員会で選出される。今季のベストイレブンは、J1を圧倒的な強さで制した川崎Fから史上最多の9人が選出された。過去の最多は94年V川崎(現東京V)、02年磐田、18年川崎Fの7人で、いずれの年もその中からMVPが選ばれている(順にDFペレイラ、FW高原直泰、MF家長昭博)。順当なら、今季も川崎Fの9人から選出されるとの考え方が自然。特に新人最多タイ記録の13得点、リーグ唯一のダブル2桁となる12アシストをマークしたMF三笘薫には、新人として史上初の受賞に期待が高まっていた。

 ただし、今季の川崎Fは家長やDF谷口彰悟、DFジェジエウ、DF山根視来ら、シーズンを通して活躍した選手がそろっていた。三笘は出場時間ではこれらの選手より少なく、優勝に最も貢献したという点では意見が分かれる状態でもあった。一方で、オルンガは得点ランクで2位の鹿島FWエヴェラウドに10点差。リーグで唯一無二の存在だったことが、個人として川崎F勢より支持が上回った理由と考えられる。

 年間優勝チーム以外からのMVPは、16年の川崎F・MF中村憲剛まで過去9人いる。ただチームの年間順位が過去最も低かったのは、03年FWエメルソンの浦和で6位。7位の柏からの選出は、オルンガが残したインパクトの大きさを示しているといえる。

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