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守備陣のリーダーになっていた冨安 中山はもう少し主張が必要

[ 2020年10月11日 05:30 ]

中山雄太(左)と冨安健洋
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 【鈴木啓太氏 解析】試合全体を見れば、守備は前からのプレッシャーも利いてよかったものの、攻撃は流れるような形がつくれなかった。DFは吉田と冨安を中心に落ち着きがあってしっかりと守り、小さなミスがあったものの、大きなピンチもなかった。特に冨安は吉田に見劣りしなかったし、守備のリーダーになっていた。後半から3バックにしたが、国際試合で試合中にシステム変更ができることはチームの強みになる。相手の攻撃を見て、4バックで対応できないときに変更できるオプションが持てれば、大きい。右ワイドに入った伊東もスペースを使ってフリーになり、持ち味を出していた。

 五輪世代も何人か出場していたが、中山は堅実なプレーをしていた。ただ、柴崎に合わせながらやっていた感じだった。もっとゲームをコントロールする場面があってもよかったし、前線の選手と絡んだり、柴崎を使うぐらいの存在感を示してもよかった。ボランチで重要なのは状況判断で、チームがどういう方向に動いているか、何が必要かを見極めて、自分がやるのか、味方を動かした方がいいかを判断してプレーすることが求められる。カメルーンもいいチームで、パスコースを消されていたが、前線への縦パスが入れられれば攻撃のスイッチが入ったと思う。そこは経験を積むしかないところだ。

 久保もクロスやFKでは見せ場はつくったが、全体としてはいい出来とはいえない。攻撃は課題も残ったと思う。 (元日本代表MF)

 ▽カメルーン戦VTR 日本は決め手がなく、無得点で引き分けた。前半は相手に自由にボールを動かされ、見せ場の乏しい内容。後半は4バックから3バックに変更して前から奪いにいく形をつくり、守備面は改善した。同4分に伊東の右クロスに大迫が頭で合わせる好機があったが、シュートは枠の外。久保や鎌田の投入も実らず、スコアレスドローに終わった。

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2020年10月11日のニュース