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川崎F・清水泰博チームマネジャー、選手の体調やメンタル面まで気配り

[ 2020年4月29日 06:30 ]

再開を待つJな人々

川崎Fの清水チーフマネジャー(川崎F提供) 
Photo By 提供写真

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くのクラブが活動休止を強いられているJリーグ。選手同様、来る再開へ向け奮闘し続ける関係者の存在がある。「再開を待つJな人々」と題し、各クラブのスタッフらをクローズアップする。第1回は17、18年にリーグ連覇を達成した川崎Fの清水泰博チームマネジャー(37)に焦点を当てた。

 チームを陰で支える存在の中で、とくに不可欠とされるのがチームマネジャーだ。クラブによって職務内容は多種多様だが、川崎Fの清水氏はクラブハウス管理やスケジュール管理、遠征での宿泊やチケットの手配など、チームに関わる業務全体の取りまとめを行っている。まさに縁の下の力持ちだ。そんな仕事も、新型コロナウイルス感染拡大の状況下で急変した。チームが活動休止した現在は通常業務がなくなり、自身も自宅待機を強いられ「仕事ないですよ」と冗談交じりに話す。

 その一方で「選手たちに安心感を与えないといけない」と細かな気配りは忘れていない。チームに所属する全28選手の毎朝の検温だけではなく、その家族の自覚症状の有無まで取りまとめ、スタッフと共有するのも清水氏の役目。「何が正解が分からない」としながらも、感染症の現状を把握し、選手から相談があれば「答えられるようにしないといけない」と普段以上に神経を研ぎ澄ましている。

 中でも気にかけているのが選手のメンタル面だ。緊急事態宣言下での不要不急の外出は、もちろん禁止。自主トレにも限界があり「寮にいる選手は缶詰め状態。1人暮らしの選手はとくに心配」と頭を悩ましている。少しでもストレス軽減につながればと考え、最近は「冗談言って終わりですけど、たまに電話するようにしてます」と気を配っている。

 いまだ終息が見えないコロナ禍だが、その中でも清水氏は「いろんなことを考えてやりたい」とチームのために奮闘している。

 ◆清水 泰博(しみず・やすひろ)1983年(昭58)3月24日生まれ、佐賀市出身の37歳。佐賀西高でサッカー部に入部。筑波大では3年時に選手兼任の副務、4年時には選手を退き、主務に就任。大学卒業後は佐賀東高で非常勤講師とサッカー部コーチを務め、09年にJ2水戸のマネジャーに転身。川崎Fには11年に入団した。

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2020年4月29日のニュース