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FIFA医事委員長が見解 欧州各国リーグ“再開すべきではない”、経済重視に懸念

[ 2020年4月29日 20:28 ]

 国際サッカー連盟(FIFA)のドーゲ医事委員長が、新型コロナウイルスの感染拡大で中断している欧州各国リーグの今季リーグ戦を再開すべきではないとの見解を示した。

 ドーゲ氏は28日付の英紙デーリー・テレグラフで「再開から2~3試合を終えた後、選手の1人に陽性反応が出た時のことを想像してほしい。そうなれば、チーム全体を隔離しなければならない。結果、リーグ戦はそこで終了だ」と再開した場合の問題点を指摘。「医学知識に基づく常識から言えば、今季のリーグ戦は中止にすべき。今は非常に危険な状況。健康と経済の間で戦いがある。我々が今できる最善のことは来シーズンに向けて準備をすることにある」と健康や安全よりも経済が重視されることに懸念を示した。

 同紙によると、プレミアリーグの所属選手に、リーグ戦が再開した場合の安全面への不安が広がっているという。

 また、ドーゲ氏はBBC放送で「サッカーにおいて、接触プレーをどう避けるべきか?それが問題だ。今の基準から言えば、サッカーを再開すると言うのは非常に難しい」とコメント。他人との距離を2メートル取るソーシャル・ディスタンスのルールから、接触プレーが避けられないサッカーを再開するのは難しいとの認識を示した。また「つばを吐く行為を絶対に避ける。他の競技では見られず、サッカーでは見られる行為だが、これは非常に危険な行為として認識しないといけない」と警鐘を鳴らした。

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2020年4月29日のニュース