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横浜FC・一美和成 カズ、俊輔から「学ぶ」DF育ちの伸びしろFW

[ 2020年2月13日 07:00 ]

横浜FCのFW一美和成(手前)
Photo By スポニチ

 【2020・J1 東京五輪世代注目の男(12) 横浜FC・FW一美和成】前線でひときわ、輝きを放っているのが新戦力のFW一美だ。4日のJ2栃木との練習試合(3―2)は主力のそろう1本目で先発。先制のダイビングヘッド弾を含む2得点で猛アピールした。「サイドにスピードがある選手がいるので、自分はクロスに入るようにしている」。ゴール前での相手DFを外す巧みな動きが目立った。

 リバプールのブラジル代表FWフィルミノが手本だ。「周囲を生かし、自分でも得点を決める」部分は、一美の理想型。以前は映像を見るよりも断然、自分でプレーすることに比重を置いていたが、より成長を目指す中で自己改革。ピッチを離れた時間はFW目線で動画に食い入り、研究を重ねる。昨季はJ2京都で17得点。満を持してJ1の舞台に挑む。

 熊本の強豪・大津高2年まではDFだった。1メートル81の高さとパワープレーでの迫力が、平岡監督の目に留まり、FWに転向。その適性は瞬く間に開花した。高校2年時には高校総体で全国準Vに導き、高校日本代表に選出された。「DFが嫌がる動きや気持ちは分かります」と胸を張る。まだ伸びしろもたっぷりだ。

 昨年末、U―22日本代表にも選出された。東京五輪に向け「FWなので目に見える結果が必要。2桁が目標としてあります」。今季から52歳のカズ、41歳の中村俊輔らレジェンドと同僚になった。「練習から一つ一つの意識が高い。見て学べる存在」。10代から50代まで全世代がそろう、世界でもまれなチームで多くを吸収し、五輪切符を狙う。

 ◆一美 和成(いちみ・かずなり)1997年(平9)11月10日生まれ、熊本県八代市出身の22歳。大津高から16年にG大阪入り。16~18年はG大阪U―23でのプレー機会が多く、J3通算75戦19得点。18年にJ1デビュー。昨季はJ2京都に育成型期限付き移籍し36戦17得点、今季は横浜FCに期限付き移籍。昨年末にはU―22日本代表に選出され、同ジャマイカ戦で1得点。1メートル81、77キロ。

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2020年2月13日のニュース