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U―23食野 生き残りへ「爪痕残す」 唯一の海外組、アジア選手権へ闘志 

[ 2020年1月5日 05:30 ]

練習中に笑顔を見せる食野(中央)
Photo By スポニチ

 東京五輪世代のU―23日本代表は4日、U―23アジア選手権(8日開幕)に向けた合宿3日目をバンコク近郊で行い、2部練習で調整した。今回唯一の海外組で背番号10をつけるMF食野亮太郎(21)は、ゴールやアシストで得点に貢献する覚悟を語った。サッカー人生初めての国際大会で、東京五輪メンバーへの生き残りに向けて足跡を残す。

 灼熱(しゃくねつ)のタイで、食野の表情は前向きな気迫に満ちていた。午後の紅白戦では主力組でプレー。「相手は関係なく、自分のサッカーをするだけ。どれだけ通用するのか楽しみ。何か“爪痕”は残してやろうかなと」。中東勢との1次リーグ3試合を待ちわびた。

 唯一の海外組ながら、キャリアの中では今回が初めての国際大会となる。昨年の序盤まで主戦場はJ3。昨夏にG大阪からマンチェスターCへ移籍し、10月のブラジル遠征で初めて年代別代表に初選出された。

 期限付き移籍中のハーツでは、「強い、でかい、太い」という屈強な選手ぞろいのスコットランドリーグで、身長1メートル71の小柄な体で奮闘。「いつまでも飛ばされているのは嫌」と体幹トレーニングにも励んでいる。

 後半途中出場から攻撃を活性化させたが得点を奪えなかった11月のコロンビア戦後は、ハーツで居残りシュート練習にも励んだ。年内最後となった29日のリーグ・アバディーン戦でゴールを決め「いい形で代表に合流できた。それをしっかりこの大会で出していければ」と好感触をつかんで合流した。

 22日からリーグが再開するため、クラブと交渉は続いているものの現状は1次リーグ3試合のみの参加となっている。「参加できる期間でチームが勝ち進んでいけるように、ゴールやアシストで貢献できたら」と力を込めた。

 ◆食野 亮太郎(めしの・りょうたろう)1998年(平10)6月18日生まれ、大阪府泉佐野市出身の21歳。江戸中期から幕末にかけて栄えた豪商・食野家の末裔(まつえい)。中学時代からG大阪のアカデミーに所属。追手門学院高3年時にプロの試合に出場できる2種登録され、16年3月、J3のYS横浜戦でJデビュー。19年夏にマンチェスターC(イングランド)に完全移籍した。現在はハーツに期限付き移籍。1メートル71、68キロ。利き足は右。

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2020年1月5日のニュース