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筑陽学園 あと一歩…16強止まりも「ここまで来られてみんなに感謝」

[ 2020年1月4日 05:30 ]

第98回全国高校サッカー選手権3回戦   筑陽学園0-1徳島市立 ( 2020年1月3日    駒沢 )

<徳島市立・筑陽学園>徳島市立に敗れ涙を見せる筑陽学園イレブン(撮影・西尾 大助)
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 2003年の準V越えを目指した筑陽学園(福岡)は徳島市立(徳島)に0―1で敗れた。前半22分にセットプレーから許した先制点を追ったが、4日間で3試合目の過密日程による疲労の影響もみられ、得意のサイド攻撃が機能せず涙をのんだ。

 8強はならなかったが、最後までエースの意地を見せた。後半35分、筑陽学園伝統のエース番号「7」を背負うMF古賀敬は守備をこじ開け鋭いシュートを放ったが、GKに阻まれ同点ゴールはならなかった。「あのシュートを決めていれば…。そこだけ。あとは出し切れた」。悔しさとともに、全国の舞台で3試合を戦い抜いた充実感も口にした。

 4日間で3試合目。1試合少ない相手より明らかにチームの動きは重かった。持ち味のサイド攻撃にも躍動感がなく、セカンドボールも競り負けた。コンディションの違いは鮮明だったが「きょう勝てば1日空くし、思い切っていこうと。みんな疲労はなかったと思う」。言い訳にはせず、「ここまで来られてチームのみんなに感謝したい」と話した。

 9歳上の兄の影響でサッカーを始めたのは大川市の川口小1年の時。そして「スピード感のあるサッカーに憧れて」兄と同じ筑陽学園に進んだ。「最初は重く感じた」という「7」を背負ったことで、攻守にわたるチームの核として成長。片道1時間半の通学時間の中でも、朝と夜の自主練は欠かさなかった。

 12年間努力を重ね、全国出場という大きな目標を果たした1メートル61、54キロの小柄なエースは、この試合でピッチに別れを告げた。「物凄い緊張感も味わった。サッカーで得た経験を生かして、人をまとめて引っ張っていけるようになりたい」。次の大きな夢、消防士への挑戦が始まる。

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2020年1月4日のニュース