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手に負えない“ハンド疑惑”続出 マンC3連覇が遠のき指揮官激怒

[ 2019年11月12日 05:45 ]

プレミアリーグ   リバプール3―1マンチェスターC ( 2019年11月10日 )

審判に激しく抗議するグアルディオラ監督(AP)
Photo By AP

 イングランド・プレミアリーグで前半戦の天王山を首位リバプールが制した。10日、ホームで3連覇を狙う2位マンチェスター・シティーとの直接対決に3―1と快勝。勝ち点を34に伸ばし、4位に後退したマンチェスターCに勝ち点9差をつけて30季ぶりのリーグ優勝へ大きく前進した。前半と後半にそれぞれリバプールの選手に“ハンド疑惑”があったものの反則は取られず、判定にマンチェスターCのペップ・グアルディオラ監督(48)は激怒した。

 スペインの名将が激高した。後半38分、1―3と2点を追うマンチェスターCの攻撃。FWスターリングのシュートがペナルティーエリア内で相手DFアレクサンダーアーノルドの左腕に当たったが、判定はノーファウル。グアルディオラ監督は何度もVサインを突き出し「2度目だ!」と怒りをぶちまけた。

 前半にも同様の微妙な判定があった。0―0の6分、MFベルナルドのパスが同じアレクサンダーアーノルドの右腕に当たったがファウルなしの判定。その流れから相手に速攻を許し先制された。

 グアルディオラ監督は試合直後のインタビューで「私に聞くな。審判とVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)に聞け」とビデオ判定が適用されなかったことにも不満をにじませた。

 今年6月の競技規則改正でハンドの基準が明確化されたが、依然として“グレーゾーン”は残る。「手や腕を用いて競技者の体を不自然に大きくした」体勢で手や腕にボールが当たった場合は意図に関わらず反則となるが、その「不自然さ」を判断するのは主審。英紙タイムズで元審判のウォルトン氏は1件目について「同意できない。故意に手を伸ばしていたし、体を不自然に大きくしていた」と異なる見解を示した。

 またプレミアリーグで今季から導入されたVARが判定に介入するのは得点場面、PK判定などで「明白な判定ミス」があった場合のみ。今回のように“微妙”な場合は審判の判定が尊重される。  3連覇を目指す王者にとって痛すぎる1敗。昨季勝ち点1差で退けたリバプールとの勝ち点差は9まで広がり「私は魔法使いではない」と指揮官からは諦めとも取れる言葉も漏れた。

 ≪リバプールは2位に8差 独走態勢≫自慢の攻撃力で宿敵をねじ伏せた。前半6分、速攻のこぼれ球からMFファビーニョの豪快ミドルで先制。同13分にサラー、後半6分にマネと、強力FW陣がともに頭で加点した。開幕から11勝1分け無敗で、2位レスターと勝ち点差は8に広がり、クロップ監督は「クレージーだ。こんな状況は想像してなかった」。プレミアリーグの前身、フットボールリーグ時代の89~90年以来のリーグ制覇へ、独走態勢に入った。

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