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鹿島 翔が決メル!しっカリ3位“御前試合”で上田デビュー

[ 2019年8月1日 05:30 ]

明治安田生命J1第16節   鹿島1―1浦和 ( 2019年7月31日    埼玉 )

<浦和・鹿島>後半アディショナルタイム、ドリブルで突破を試みる上田(撮影・篠原岳夫)
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 フリーマーケットアプリ大手のメルカリが経営権を取得すると発表したばかりの鹿島は、敵地で浦和と1―1で引き分けた。今月30日に株式61・6%を取得以降、新代表に就任する同社の小泉文明社長(38)が観戦した“御前試合”。FW伊藤翔(31)が先制点をマークしながら後半43分に追いつかれたが、7戦負けなしで勝ち点38とし、総得点の差で4位から3位に浮上した。

 チームを取り巻く環境が変わっても、鹿島は揺るがない。それを象徴するような試合となるはずだった。先制は後半32分。マイナスにもGKとDFの間にもパスコースがない状況で、ファーサイドへ、MF土居のクロスはどんぴしゃに飛んでいった。「あそこにしかないところ。聖真(土居)のセンスさまさま」。伊藤は頭で仕留めた。

 試合前日。経営母体が日本製鉄からメルカリ社に移ることが発表された。選手も同日に会社から説明を受けた。環境が変わっても時代の流れの中で変わらないのが、ジーコ・テクニカルディレクターが創設当初から植え付けた「勝ってタイトルを獲る」という勝利の哲学。「僕らはピッチのことに集中して試合に勝つだけ」(伊藤)と、選手に動揺はなかった。

 だからこそ勝ち切りたかったが、最終盤に痛恨の失点を喫した。「ワンプレーでも時間を稼ごうというプレーがあれば」と土居は共通理解が欠けていたことを反省した。見方を変えれば、引き分けでは誰も満足しないところが変わらない鹿島らしさでもある。後半44分には新時代を担う大学生の日本代表FW上田が正式加入2日前にJ1デビューした。順位は1つ上がり、首位と勝ち点4差の3位。タイトルの可能性は十分に残されている。

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