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浦和GK西川を突き動かす向上心 「プレジャンプ」のクオリティーを追求

[ 2019年3月1日 10:16 ]

練習で汗を流す浦和GK西川
Photo By スポニチ

 その手で勝ち点をもぎ取るため、浦和のGK西川周作(32)が「プレジャンプ」のクオリティーを追求している。今季から新たに浜野征哉GKコーチが就任。「(昨季まで5年間、指導を受けた前GKコーチの)土田尚史さんと作り上げてきたものに加え、浜野さんが磨きをかけてくれている関係」と話す。既にベテランの域に入った西川だが、日々、新たに気付かされることも少なくない。

 例えば、クロスでもシュートに対しても構えながらポジションを移動すること、シュートを打たれる時の姿勢の向上など、1月の沖縄キャンプから意識的に取り組んでいる。「クロスステップで動かされたとき、最後に自分が打たれる選手に対していいポジション、いいタイミングでプレジャンプをする。それも大きくではなく、小さくという部分は意識して追求していきたい」と話した。

 プレジャンプとはGKがシュートを打たれる直前に小さく跳ぶ予備動作の1つ。軽くジャンプすることで着地した際、筋肉の反応がよくなり、速く動き、遠くへ跳ぶことが出来るという。だが当然ながらタイミングがずれれば命取りとなるため、プレジャンプは小さい方が良い。テニスやボクシングのステップワークにもGKと似た予備動作が見られ、西川は一流テニスプレーヤーの予備動作やボクサーのふくらはぎの筋肉の付け方を参考にしたこともある。まさに向上心の塊だ。

 「今季は無失点の試合を多くしたい」と口癖のように話す。長いシーズン、決して内容が良い試合ばかりではない。「悪い内容の試合だって当然あると思う。悪いなりに最低限、勝ち点を奪うことは意識している」と西川。失点さえしなければ、苦しい試合でも勝ち点を拾うことが出来る。その積み重ねが、年間を通せば大きな成果になる。

 2日にはホーム開幕戦の札幌戦が控える。浜野GKコーチの就任後、GKミーティングは増え、相手のスカウティングは試合の5日前から始まる。西川は「(相手情報は)完璧に頭に入っている状況で試合に入れている」と言った。仙台との開幕戦はスコアレスドロー。開幕から2戦連続で無失点となればクラブ初となる。勝ち点を取りこぼさぬため、西川はシュートを打たれる直前の動作にこだわり、プレジャンプの質を高めていく。(牧野 真治)

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2019年3月1日のニュース