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西野朗氏クラシコ展望 バルサのキーマンはMFブスケツ、心配は慢心

[ 2019年3月2日 03:25 ]

WOWOWでゲスト解説を務める前日本代表監督の西野朗氏
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 レアル・マドリードとバルセロナの伝統の一戦「クラシコ」(リーガ・エスパニョーラ第26節)は2日にマドリードで行われる。生中継するWOWOWでゲスト解説を務める前日本代表監督の西野朗氏が、バルセロナのクラシコ展望を語った。

 直前の2月27日にマドリードで行われた国王杯準決勝第2戦で、バルセロナは3―0で勝利し、2戦合計4―1で6季連続の決勝進出。史上初の国王杯5連覇に王手をかけた。シュート数4対14で劣勢の中、後半にFWスアレスの2ゴールなどで3得点。西野氏は「バルサは終わってみれば試合巧者だった」と振り返った上で「試合で結果が出た。ファイナル(決勝進出)が取れた。一度バルセロナに戻る移動はあるが、精神的に疲労感はないと思う」とみる。

 攻撃ではエースのメッシがシュート0で不発に終わったが「メッシの調子が良くなくても勝てる。それが今バルサが強い証拠かもしれない」と不安要素ではないという。得点から遠ざかっていたFWスアレスが最近2戦で3ゴールを挙げており「(国王杯で)3点目のPKを蹴らせたのも、スアレスの調子を上げたいという機運がバルサにあったと思う」。クラシコだけでなく、シーズン佳境に向けても背番号9の復調は不可欠といえる。

 国王杯でGKテアシュテーゲンがFWベンゼマとの1対1を止めるなど好セーブを連発し完封。「守備陣の意識は高かった。両サイドバックも高い位置を取った後の切り替えが早かった。ポジションも安定していたし、レアルの強烈な両サイドをよく抑えていた。守備に関しては良いイメージが残っていると思う」と分析する。

 西野氏がキーマンに挙げるのはMFブスケツ。「国王杯ではアンカーのポジションの差が歴然だった。特に攻撃面では」と高く評価する。レアル・マドリードのMFカゼミロとの違いについては「カゼミロは攻撃ではモドリッチ、クロースに頼る部分があるが、ブスケツはゲームメークができる」と説明。攻守の要が、中盤の底から起点となれるかがバルサの生命線となりそうだ。

 「国王杯の前はレアル優位だと自分は感じていたが、今はバルサが状況的にも心理的にも完全に優位に立っている。心配は油断、慢心だけ」と西野氏。リーグ首位のバルセロナがクラシコ連勝となれば、同3位のレアル・マドリードとの勝ち点差は12。国王杯に続いて宿敵に引導を渡すことになる。

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2019年3月1日のニュース