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久保 リオ切符へ「どんどんゴール取る」スイスで増した代表への思い

[ 2015年12月19日 10:35 ]

ヤングボーイズのFW久保裕也

 日本協会は18日、来年1月に行われるリオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア選手権(1月12日開幕、カタール)に出場する手倉森ジャパンのメンバーを発表した。FW久保裕也(21=ヤングボーイズ)は3月の同アジア1次予選(マレーシア)以来、約9カ月ぶりの招集。決定力不足解消の切り札として期待されるストライカーがスポニチ本紙に思いを語った。

 スイス移籍3年目。今季は公式戦24試合6得点4アシストをマークし、レギュラーに定着した。海外でもまれた経験は、久保を一回りも二回りも成長させた。アジア最終予選も「楽しみですね」。笑顔で言い切るほどたくましさを増した。

 U―22日本代表はここまでの練習試合で結果を残せていない。3月のアジア1次予選以来の招集となった久保も、それは耳にしている。だが…。

 「あまり良い印象を与えられていないけど絶対に予選を突破するだけの力があるチームと信じている。その一人として自信を持ってプレーする」

 自身に求められる仕事も分かっている。

 「得点でしょう。そこの部分でアグレッシブに、どんどんゴールを取ることがチームのプラスになると思っている」

 ヤングボーイズでは主にトップ下や2トップで出場。昨季は欧州リーグでベスト16に進出するなど大舞台も経験した。そして今季はオフからこだわってきたフリーランニングの質が向上し、プレーの幅も拡大。自分と向き合う日々は、日の丸への意識も変化させた。

 「代表は誇りです。スイスに来て一人で戦うようになり、代表への誇りや、招集されることへの喜び、楽しみは増した」

 だから、海外組としてくくられることを嫌う。

 「周囲は海外組と言って重圧や責任感を持たせてくるけど、全く感じる必要はないと思っている。みんな同じ代表選手。そこまで差はない」

 国を背負うのは一人ではなく全員。それでもスイスで戦うからこそ、リオ五輪出場の重要性は感じている。

 「今のA代表を見ても世界でプレーしている選手がほとんど。そう考えると、世界と戦える機会というのは必要と思う」

 久保世代は13年U―20W杯出場を逃した。だからこそリオ五輪だけは譲れない。孤高のストライカーは得点という結果でチームを世界へと導く。

 ◆久保 裕也(くぼ・ゆうや)1993年(平5)12月24日生まれ、山口県山口市出身の21歳。J2京都の下部組織から高校2年の16歳で2種登録され、トップチームに昇格した。4年間所属した京都ではJ2通算66試合18得点。12年2月のキリン杯アイスランド戦で、日本代表に初選出された。13年6月にヤングボーイズに完全移籍。1メートル78、72キロ。利き足は右足。

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2015年12月19日のニュース