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浦和・西川、山岸先輩ばりGK弾でACLミラクル突破だ!

[ 2015年4月21日 05:30 ]

ミニゲームでゴールを死守するGK・西川

ACL1次リーグG組 浦和―水原

(4月21日 埼玉)
 ACL1次リーグG組最下位の浦和は、21日にホームで水原(韓国)と対戦する。決勝トーナメント進出へ希望をつなぐには、勝利が絶対条件。日本代表GK西川周作(28)は、状況次第ではセットプレーでの攻撃参加も辞さない構えを見せた。昨季途中に浦和から移籍して山形のJ1昇格にヘディング弾で貢献したGK山岸範宏(36)のように、守護神の思い切ったプレーが奇跡を呼び込むかもしれない。

 1次リーグ突破の望みをつなぐため、浦和にはとっておきの秘策がある。公式練習を終えた西川は試合終盤でのセットプレーでの攻撃参加に関して「頭に入れている。あすは全員で勝つ」と強調。状況によっては、自陣を離れて攻め上がる可能性も視野に入れた。

 いちかばちかのばくちに打って出るには訳がある。G組最下位の浦和は、2位の水原とは勝ち点6差。3位のブリスベンとも3差と水を空けられ、決勝トーナメント進出には残り2試合で勝ち点6が前提条件。最終的に水原と勝ち点で並んだ場合、アウェーゴールを含めた直接対決の結果で突破が決まるため、敵地で1―2で敗れた浦和が2戦合計で相手を上回るには1―0か2点差以上の白星が必要になってくる。

 「試合前からいろんなパターンを想定しないといけない。どういう状況でも焦らない。無失点でいきたい」と落ち着き払う西川。だが、無失点で試合が進んだとしても、得点できなければ敗退が決まる。「リスクを冒してでも攻める、そういう状態にしないと」。敵地に乗り込んでくる水原が守備的な戦術を敷く可能性もある。局面次第では、1メートル83の守護神の空中戦参加も必要となる。

 得点へのイメージはある。昨季途中までチームメートだった山岸が昨年11月、移籍先のJ2山形でJ1昇格プレーオフ準決勝でCKを頭で合わせる決勝弾。そのニュースを知った西川も衝撃を隠せなかった。練習に取り組む姿勢に感銘を受けた先輩守護神が自らチームを救った姿は、日本代表GKの背中を押している。

 プロ入り前の西川はプレースキッカーを任されており、セットプレーでの位置取りも頭に入っている。昨季の浦和でも終盤のセットプレーに参加したこともある。堅守の浦和を支えるゴールの番人は、万が一の状況も想定しながらピッチに立つ。
 
 ▼山岸のヘディング弾 昨年11月30日に行われたJ1昇格プレーオフ準決勝でJ2・6位の山形が同4位の磐田に2―1で競り勝った。引き分けなら敗退が決まる山形は、1―1の後半ロスタイムの右CKで攻撃参加したGK山岸が頭で合わせて決勝ゴール。GKの得点はJ史上7人目でヘディングでは初の快挙となった。波に乗った山形はプレーオフ決勝でも千葉を1―0で下し、J1昇格を果たした。

 ▼浦和の突破条件 決勝トーナメントに進出するには残り2試合を連勝して勝ち点を7とし、最終節(5月5日)で2位の水原が北京国安戦に●が最低条件。その上でブリスベン戦のスコア、ブリスベンの北京国安戦の結果などで、浦和がブリスベンを上回ればG組2位で16強に勝ち上がる。

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