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メッシ沈黙も悲願王手 英雄マラドーナに並べるか「もうひと息だ」

[ 2014年7月10日 12:11 ]

FWラベッシ(左)と決勝進出を喜ぶFWメッシ(AP)

W杯準決勝 アルゼンチン0―0(PK4―2)オランダ

(7月9日 サンパウロ)
 メッシはオランダの厳しいマークに抑えられたが、何よりも大事な決勝進出という結果を手に入れ、「このチームの一員であることを誇りに思う。決勝だ。もうひと息だ。ただ、今はこの充実感に浸りたい」と喜びを爆発させた。

 この試合でも気温15度と涼しい気候にもかかわらず、運動量は上がらなかった。前半15分に好位置からFKを狙ったが、やや低い弾道のシュートはGKにキャッチされた。同38分には右タッチライン際での相手のファウルに、苦悶の表情で倒れ込んだ。

 後半、延長でも好機に絡む場面は少なかった。0―0で迎えた今大会初めてのPK戦。先蹴りの相手の1人目が失敗した後、冷静にGKの逆を突いて左へ流し込んだ。サベジャ監督が「ロッベンやネイマールも素晴らしいが、メッシが一番だ」と信頼する大黒柱が重圧のかかる役割を務め上げ、勝利への流れをつくった。

 アルゼンチンはドイツ(当時は西ドイツ)を破って世界一となった86年メキシコ大会以来の優勝にあと1勝とした。メキシコ大会では母国の英雄マラドーナが圧倒的な輝きを放って、栄冠に導いた。28年の時が流れ、同じキャプテンマークと背番号10をつけるエースが、自身3度目のW杯で決勝にたどり着いた。

 相手はくしくも86年と同じドイツ。「代表では活躍できない」と言われ続けたメッシにとって、英雄に並ぶ舞台が整った。

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2014年7月10日のニュース