ネイマールの夢も散った　「決勝で会おう」激励メッセージも

試合前、ネイマールのユニホームを掲げるブラジルのダビド・ルイス（ＡＰ）

Ｗ杯準決勝 ブラジル１―７ドイツ

（7月8日 ベロオリゾンテ）
　チームを助けられないことが、ただただ悔しかった。累積警告で出場停止となったブラジルの主将、ＤＦチアゴ・シウバは観客席の最前列で声援を送ったが、失点を重ねるたびに帽子をかぶった頭を抱えた。試合後は一目散にピッチの仲間の元へ。「サッカー人生でこんなに一方的な試合を経験したことがない。敗戦の痛みが大きすぎて、嘆く力もない」とうつむいた。

　エースの願いも届かなかった。腰椎骨折で自宅療養中のＦＷネイマールは、ドイツ戦に向けてビデオで激励メッセージを送った。「きょうはファンの一人として応援している。俺たちは勝つ。そして決勝のマラカナンで会おう」。しかし、チームはまさかの大敗。ネイマールが同僚に託した優勝の夢も、決勝舞台に駆けつける夢さえもはかなく散った。