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“ファンハールマジック”不発…オランダ 2戦連続のPK戦で涙

[ 2014年7月10日 07:46 ]

相手守備に囲まれるオランダのロッベン(中)(AP)

W杯ブラジル大会準決勝 オランダ0―0(PK2―4)アルゼンチン

(7月9日 サンパウロ)
 知将・ファンハール監督の采配がさえわたり、準決勝まで駆け上がってきたオランダだったが、メッシ擁するアルゼンチンの前でそのマジックも不発に終わった。大胆采配で準々決勝のPK戦を制したが、再びのPK戦で敗退。2大会連続の決勝進出の夢は破れた。

 この日最初の“マジック”はMFデヨング。決勝トーナメント1回戦メキシコ戦で股関節を痛めたボランチをメッシ対策の秘密兵器で先発起用。マンマークで相手エースの動きを封じにかかった。さらに、後半17分、そのデヨングに代わり今大会初出場となるMFクラシーをピッチに送り、閉塞感からの打開を図った。

 ここまで12得点と破壊力抜群の攻撃陣。相手の厚い守備の前にゴールが遠かった。ロッベンも自由にさせてもらえず、持ち味の速い攻撃が封じられた。後半終了間際、ロッベンがペナルティエリア中央からシュート。決定的な場面だったがDFにブロックされ、天を仰いだ。

 そして迎えた2戦連続のPK戦。ファンハール監督は準々決勝で膝を痛めPKを蹴らなかったフラールを切り込み役として1人目に起用。しかし相手GKロメロに止められ暗雲が漂うと、3人目のスナイダーも失敗。ここでファンハールマジックは終えんとなった。

 前回大会決勝で敗れたスペインと1次リーグで対戦、5発大勝してまずは最初のリベンジ。次は決勝で勝つという、もう一つのリベンジに挑んだが、ひとつ前の舞台で終わりを告げた。

 ▼オランダ・ファンハール監督 残念だ。PK戦で敗れるのは最悪のシナリオ。他の試合ではもっとチャンスをつくれていた。これこそアルゼンチンの力を物語る。

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2014年7月10日のニュース